10月に開かれた第5回かながわ「新聞感想文コンクール」(神奈川新聞社主催)の最終審査会で、県立相模原中等教育学校(南区相模大野)3年の薄木響志朗(うすききょうしろう)さん=写真=の作品「僕は旅する」が中学3年生の部の最優秀賞に選ばれた。薄木さんは、昨年に引き続いての同賞受賞。主催の神奈川新聞社によると、”連覇”は同コンクール創設以来初という。
同コンクールは、児童・生徒に新聞に親しみを持ってもらおうと2009年から同社が毎年開催している。「新聞記事を読んでの感想」「もしも自分が新聞記者だったら」のどちらかの課題を選んで応募する。昨年までは小学5年生から中学3年生までだった対象が今年から4年生以上になり、今回は過去最多の277校が参加。応募総数は5千440点だった。
昨年は学校の夏休みの課題として感想文を書いた薄木さん。今年は「自分の実力を試してみたい」と自ら応募した。作品では、過去と未来の事象について書かれた、時間軸の異なる2つの記事の感想を綴った。
同社担当者は「別の方向を向いた2つの記事を選んだ着眼や構想、表現のおもしろさが審査員に評価された」と説明する。また「同じ人が複数年連続して入賞した例は過去にあったが、最優秀賞では初」と、薄木さんの快挙を称えた。
薄木さんは「前回受賞後、新聞をより読むようになった。また感想文を書きたいと思っていた」と応募に至った心境を語り、 ”連覇”は「とてもうれしい」と感想を述べた。
薄木さんには、中学校に入る前から欠かさず続けている日課がある。自宅で購読している朝日新聞のコラム「天声人語」を要約し、用紙にその感想を記していくというもの。「導入から主題へ、そして別の主題が現れ、関連のなかった話が、最後にうまくまとまる。すごいと思う」。国語力の向上は自身も実感しており、この日課を「これからも続けていく」と話す。
薄木さんは、映像が見られることなどインターネットの利点を語る。その一方で新聞について「一度に目に入る情報量が多いのが好き。持ち運びも楽だし、繰り返し読める。歴史も深いので無くなって欲しくない」と、その必要性を訴えた。
好きな科目は理科で、「実験がおもしろい」。実は「国語は苦手」だそう。将来の夢は化学者。高校では「化学を学びたい」と語った。
※11月16日の神奈川新聞で、薄木さんらの作品が掲載される予定。
さがみはら南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|