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写真家江成常夫さん 「原爆」作品、米大学に収蔵 日本人初 「核廃絶で意義」

文化

公開:2020年1月30日

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取材に応える江成さん=1月14日撮影
取材に応える江成さん=1月14日撮影

 アジア太平洋戦争をテーマに活動する中央区在住の写真家・江成常夫さん(83)が約10年をかけて撮影した被爆者の遺品などを収めた作品145点が、日本人写真家として初めて、米国のテキサス大学オースティン校付属機関のブリスコー米国史センターに収蔵された。作品は今後、同センターの反核展に展示されるほか、学術資料として戦史の研究教育に活用される。

 江成さんは世界中の戦禍に巻き込まれた人々や、その痕跡を40年以上撮影し続けている。主にアジア太平洋戦争に関わる広島、長崎の「原爆」をはじめ、旧満州に取り残された戦争孤児や、米軍兵と結婚後、海を渡った戦争花嫁などをテーマとして扱ってきた。

 今回、同センターに収蔵されたのは、2019年6月に発表した写真集「被爆 ヒロシマ・ナガサキ いのちの証」に収められた作品全145点。江成さんが約10年にわたり、広島平和記念資料館や長崎原爆資料館などに足を運び、被爆者の遺品や遺構を撮影し続けたものだ。原爆により肉体が消滅してしまった人たちの「不在」を、遺品によって「視覚化」させる固有の表現手法をとっている。江成さんは写真集について「犠牲になった人々への鎮魂と命の尊さ、核廃絶への願いを込めた」と話す。

「単なる記録ではない」

 作品を収蔵する同センターは、「米国の歴史」をテーマに記録写真や映像、公的文書などを収集、保存している。今年は「反核」に関する展示会を企画するなど、核保有国の米国では珍しい非核化活動を行っている。

 同展示会に携わる関係者が参考資料として江成さんの作品集を同センターに提出した際、「単なる記録写真とは違ったインパクトがある」と高く評価され、全作品を収蔵する運びとなった。

 江成さんは「核廃絶と向き合った写真集が米国で受け入れられた意義は大きい。作品に込めた反核のメッセージが広がり次の世代に繋がれば」と期待を寄せている。

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