タウンレポート コミバスのあり方問う 検討委員会で今年度中に方針示す
赤字経営が続く寒川町のコミュニティバス『もくせい号』(以下コミバス)について話し合う「あり方等検討委員会」の第1回会議が5月11日(金)に行われる。コミバスの今後の方針などが今年度中に町に示される予定だ。
コミバスの導入は、もともと高齢者や障害者などの足を確保するため検討されていた。2002年、町内の赤字路線から民間バス会社が撤退した背景もあり、町は導入に向け本格的に動き出した。翌年から寒川駅を起点・終点として、北、東ルート等の試験運転を開始。09年の本運行にあたり、町民から要望があった南部も加えて、3ルートで本運行を実施している。
しかし、初年度(09年10月5日から1年間)は総乗車人数が4万8521人。年間委託料2958万1472円に対し、年間運賃収入は450万5500円で、実質経費が約2500万円と赤字が出ている。昨年4月に行われた事業仕分けにおいても、「不要」および「要改善」判定が出るなど、運営は厳しい状況だ。
町は昨年6月に北、東ルートで要望の多い朝7時台を1便増やすとともに、特に利用状況の悪い南ルートの最終便を廃止した。南ルートの利用数が少ないことについて、都市計画課は「路線バスと重なっている場所もあるので、それも要因のひとつでは」と分析。しかしこの改正によって、1割ほど利用状況が改善しているという。「(コミバスが)町民に定着してきたことで、利用者数は年々増えている。運賃も100円なので積極的に利用してもらえれば」と同課担当者は話す。
今後は検討委員会の中で、コミバスの目的を改めて明確化するとともに、町民のニーズを分析。運営手法や料金などを含めて、方針を話し合うことになる。
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