倉見の和菓子處『吉祥庵』の黒田和比古さん(30)が、全国菓子研究団体連合会主催 第9回技術コンテスト』の上生菓子部門で金賞を受賞した。今年で5年連続受賞の快挙となった。
このコンテストは、同会の総会が開催される日に毎年行われているもので、今年は70人以上がエントリー。総会前に会場となるハイアットリージェンシー東京に作品を持ち寄り、全員の投票で各賞を決めるという。黒田さんは5年連続で最高賞を受賞した。「いろいろと忙しいタイミングでコンテストを迎え、徹夜で作品を仕上げたので今回は厳しいと思ったのですが、評価されて嬉しい」と相好を崩す。5年連続の快挙については「評価されやすいポイントをうまく読めているのかもしれません」と冷静に分析する。
黒田さんは和菓子店の家に生まれ、幼い頃からこの道を歩むことを決めていたという。専門学校を卒業後は関西で修業。父親が体調を崩すと店に戻り、亡くなるまでの1年間、一生懸命腕を磨いた。いまは若き後継者として母親と店を切り盛りしている。
和菓子の普及を考える黒田さんは30歳とまだまだ若いが、町の和菓子教室の講師を務めるなど地域にも密着。自分より若い職人が離職する現状を憂慮し「クオリティの高いモノを作り続けたい。経営者としては大量生産が理想なのですが」と業界の活性化を願う。
今後については「お客様に喜んでもらえる和菓子を作り続けたい。もっともっと和菓子のことを知ってほしい」と力を込め、明るい笑顔で未来を見据えた。
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