10月5日まで都内で開催されていた「第23回極美展」で、高倉在住の小泉忠二さん(77)の版画『大仏と大仏殿』が、東京新聞賞を受賞した。
同展は、芸術を通じアジアの国々などと国際交流を図る(一社)新極(しんきょく)美術協会が主催する美術展。今回は、公募も含めて洋画や日本画、版画、工芸約310点が全国から寄せられた。
小泉さんは、「奈良の大仏」を白・黒・金の3色刷りで堂々と表現した。「建造物と大仏を同時に描写したい」という思いで、数年にわたって何度も現地に足を運び、最高のアングルを探ったという。大仏を仰ぎ見ながら、仏殿の大天井を入れ込んだほか、手前に人の姿を配置することで大仏の大きさを引き立たせた。木造建築の直線的な精微さと大仏の大らかな曲線のコントラストによって、より荘厳さが強調された。「大作だったが、創作に込めた思いが相当の割合で達成できた。大仏の優しい横の表情を表現できた」と微笑む。
小泉さんは退職後の2002年から版画をはじめ、「国宝」「世界遺産」をコンセプトに多くの作品を創作してきた。同会の副会長を務め、プロ・アマ約380人の会員を束ねている。「会の運営も創作活動も体力・精神力を磨き、面白楽しく有意義に取り組みたい」
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