立春の前日となる2月3日、市内各地の神社で節分祭が執り行われた。節分祭とは、罪穢れを祓い、新しい年の幸福を迎え入れる季節の伝統行事。当日は各所で「鬼は外、福は内」の掛け声とともに多くの豆がまかれた。
大山阿夫利神社
標高約700mにある下社に設置された舞台―。県内でも有数の高い場所で行われる大山阿夫利神社の節分祭は、今年も多くの人で賑わいをみせた。
午前と午後の部で300人以上が行事司として豆撒きに参加。午後の部の行事司修祓では、同神社の特殊神事である「弓矢鉾の行事」、金銀の豆を撒く「打ち豆の行事」も行われた。
行事司たちは、金銀の福小判の入ったマスを手に舞台へあがり、福豆まきゲストとして招かれた大相撲力士の豊響関と、歌手の羽山みずきさんと一緒に空高く豆を投げた。
比々多神社
正午の部と午後3時の部で、天地四方の災いを払う「鳴弦の儀」と「鬼遂いの儀」が行われた三之宮比々多神社では、豆まきの直前に赤鬼と青鬼が境内に登場。「うぉー」と大きな声を上げながら歩く迫力の姿に、思わず泣き出す子どもたちの姿も見られた。
豆まきには、ゲストとして歌手の平浩二さんや落語家の三遊亭遊吉さん、大相撲の高田川親方と力士衆らが参加。「鬼は外、福は内」の掛け声に合わせてやぐらの上から豆がまかれると、集まった多くの人たちは歓声を上げながら、福を掴もうと手を伸ばした。
伊勢原大神宮
伊勢原地名発祥の社として親しまれる伊勢原大神宮の節分祭。午前の部には、市内幼稚園・保育園から園児400人以上が豆まき奉仕者として参加した。外宮でご祈祷を終えた園児たちは、マスいっぱいに入ったお菓子(福)を手に持って高い場所に設置された舞台へ。豆撒きには、市公式イメージキャラクター「クルリン」も参加。園児たちは神職の「福は内」のかけ声に合わせて力いっぱい福を撒いた。
初めて豆撒きに参加したという園児は「楽しかった。また投げたい」と笑顔で話していた。
高部屋神社
市内下糟屋の高部屋神社では、地域の子どもたちに豆まきをしてもらい伝統文化を大切にして欲しいとの思いから、今年初めて節分祭を開催。成瀬小学校の1・2年生が午前と午後に分かれて神社を訪れた。
氏子たちから「神社に鬼が出るので退治して欲しい」という話を聞くと、登場した鬼に向かい子どもたちは「鬼は外」と大きな声で叫びながら、元気よく豆をまいた。
また、境内には赤鬼と青鬼の大きな絵看板も設置され、訪れた近隣住民も豆まきを楽しんだ。参加した親子は「地域で豆まきができるのは嬉しい。今後も続けていって欲しい」と話した。
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