第93回全国高校野球選手権神奈川大会が、今月12日から各地で開催され、甲子園を目指し戦った藤沢市内12の高校は、惜しくも敗退した。古豪、日大藤沢は優勝候補の一角、慶応義塾を破るなど健闘を見せた。
16年ぶり2度目の夏の甲子園を目指した日藤は、2年生エース左腕、池田建人投手の好投などで、4回戦まで進出。22日に行われた第1シード、慶応との対戦でも池田投手は、要所を締めるピッチングで2失点の完投勝利。山本秀明監督も「100点満点」と絶賛した。しかし、ベスト8をかけた桐光学園戦は攻撃陣がわずか1安打に抑えられ、1対2で惜敗。掴みかけた甲子園への切符は消えた。
池田投手が中学時代所属していた湘南クラブボーイズ(市内石川)の田代栄次監督は、「今夏、自信がついたと思うので球の力がつけば来年以降も楽しみ」と今後に期待を寄せた。
4回戦まで猛打を爆発させて勝ち進んだ湘南工科大附は21日、春のセンバツ王者、東海大相模と対戦。台風一過の青空の下、甲子園で活躍した3番、田中俊太選手にとどめのツーランホームランを浴びるなど、8失点で7回コールド負け。最終回、代打で出た3年の榎本駿選手は、努めて明るく振る舞ったが、アルプスに一礼した後「お前ら良くやったぞ」との声援に、声を上げて泣いた。
清流、歴史的な1勝翔陵、王者追い詰める
14日は藤沢勢が躍動した。昨年、大清水高校と藤沢高校が統合して誕生した藤沢清流は、秦野曽屋戦でこの日悲願の初勝利を挙げた。2年前は、再編の影響で部員が集まらず、9人ギリギリで大会に臨んだ。また、実戦練習では9人を割り、引退した3年生に手伝ってもらい、なんとかこなしていた。今年はようやく部員も30人を超えた。初戦を1年生から夏のマウンドを経験してきたエース、茶木桃二投手らが奮闘。できたばかりの校歌が、秦野球場に鳴り響いた。
元プロ野球選手、川俣浩明監督率いる藤沢翔陵は、2回戦で登場した東海大相模相手に2度のスクイズなどで奇襲に成功。3月の練習試合で同校を破っている翔陵は、7回表まで2点のリードを保ち「もしや」の空気が球場内を漂う。だが、東海大相模は7回裏に打線が目覚め、4失点。無情の逆転負けを喫するも、甲子園常連校を苦しめた。
一方、昨年秋の大会でベスト4となり、今年の春のセンバツで21世紀枠推薦校となった藤嶺学園は、第3シードで出場するも、無念の初戦敗退。楢原正行監督は「昨秋や今春の成績、第3シードで臨んだことがかえって受身となってしまった」と悔しさを滲ませた。
同大会は、7月29日に決勝戦が行われ、出場した186校の頂点が決まる。藤沢球児の夢を継いだ代表が、8月6日開催予定の夏の甲子園に駒を進める。
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