大規模震災 大切なのは日ごろの備え 8月27日(土) 総合防災訓練を実施
3月11日の東日本大震災から5カ月余が経過した。東海地震や神縄・国府津―松田断層帯の地震など、藤沢市に甚大な被害を及ぼす可能性の高い大地震はいつ起こってもおかしくないといわれる。市では日頃の準備の重要性を呼びかけるとともに、8月27日(土)には「第35回平成23年度藤沢市総合防災訓練」を開催する。
2009年3月に神奈川県が発表した地震被害想定調査報告書によると、神縄・国府津―松田断層帯とその海域延長部を震源域とするM7・5クラスの地震が30年以内に発生する確率が高いと指摘している。
政府の地震調査研究推進本部でも同断層帯での発生確率について、全国の断層帯の中でも最も高い0・2%から最大16%とされている。これは専門家の間でも高い数値とされる3%を大幅に超え、1995年の阪神・淡路大震災の六甲・淡路島断層帯の地震発生直前の0・02%から最大8%を大きく上回っている。
また、同推進本部では海溝型地震について、駿河トラフを震源とする東海地震(M8・0クラス)の30年以内の発生確率を87%と想定。また、相模トラフを震源とする南関東地震(大正関東地震の再来型)ではM7・9程度とし、発生確率はほぼ0%から1%と、切迫性は低いとしている。県の地震被害想定調査委員会でも南関東地震は今後100年から200年先に発生する可能性が高いとした。
市災害対策課では「常日頃の準備が大切。家具の転倒防止や家の耐震補強で被害を防げる可能性もある」と話す。災害が発生した場合はまず自身の安全、家族、両隣や地域の人たちの安全確認が必要とし、「すぐに避難場所に移動するのではなく、自宅が無事ならば自宅待機がよい。家庭でも1週間分、最低でも3日分の備蓄をし、支援を待ってほしい」とした。
海岸付近の住民に対しては「津波から逃れるためにはまず高いところ、最低でも鉄筋3階建て以上の建物へいったん避難を。遠くの避難場所より近くの高所に上がるほうが助かる可能性は高まる」と同課では自身の安全確保を第一にあげる。
米軍機やドクターヘリも出動
8月27日(土)の午前8時半から11時まで御所見小学校をメイン会場に行われる藤沢市総合防災訓練。相模トラフ上を震源とするM7・9の大地震が発生し、家屋倒壊や道路の損壊などを想定している。当日は自治会や町内会をはじめ、米海軍や自衛隊、関係行政機関の協力を得た大規模な訓練となる。当日は、負傷者救出搬送、応急救護訓練などのほか、県藤沢土木事務所・(社)藤沢市建設業協会による道路復旧訓練、湘南管工事業組合連合会による100トン水槽の使用を想定した応急給水訓練を予定。
これまでの内容に加えて今回は、米海軍航空機や消防車が参加する情報収集伝達訓練、神奈川県ドクターヘリコプターによる傷病者搬送訓練、消防用偵察ロボット(フライゴー・エム)の展示など新たな取り組みも盛り込まれる。災害対策課では「見学する人は飲み物持参で来場を」と話した。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|