テロ対策訓練 有毒物質から守れ 警察、消防などが連携
テロ対策合同訓練が7日、淵野辺公園の銀河アリーナ施設およびその周辺で行われた。6月に横浜で開催されるアフリカ開発会議の警備に備え、相模原警察署が主催。消防のほか緊急医療チームとして相模原協同病院らが協力した。
今回は、実施者にどのような想定で行うかを公表しないブラインド訓練と呼ばれる方法を採用。同施設職員によって構成される自衛消防隊が「何者かが何かをまいて逃げた」と110番、119番通報し、一時的な避難誘導を行った。警察と消防が物質調査をして、はじめて有毒物質(サリン)がまかれたことが発覚するという想定のため、現場は緊張感に包まれた。
県警の特殊部隊と消防のスーパーレスキューはやぶさ、緊急医療チームらも合同訓練を実施。傷病の緊急度や重病度によって色つきのタグで負傷者を判別するトリアージや、重症者の体に付着した有害物質の除染作業をした。
同署は「消防や医療チームのそれぞれの役割がわかるなど、お互いを知ることができた」と評価した上で、「今後は、事前会議での打ち合わせを最小限にとどめ、より実際に近い形で訓練を行うことで、どんな時でも臨機応変に対応できるようにしたい」と課題を挙げた。市消防局は「各機関との現場での連携、調整の確認ができた」としながらも、「大規模災害発生時に各機関で役割が違うので、更なる関係の強化を図りたい」とテロ対策に意欲をにじませた。
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アゴラ春号5月3日 |
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