LCA国際小学校(山口紀生校長・横山台)の研修施設(長野県八千穂高原)で8月末、同校と坂元小学校(宮城県山元町)の4年生同士約60人が参加してキャンプが開催された。両校は東日本大震災後、LCAの児童の「何かしたい」という思いから交流を開始。児童や学校、保護者も協力して交通費を寄付で集め、坂元小を招待した。キャンプを楽しんだ児童らは、”忘れられない友達”になった。
震災後、当時LCAで2年生だった児童数人が「被災地のために何かしたい」と山口校長に申し出た。山口校長は「本当に応援すること=友達になることでは」と提案。縁あって知り合った宮城県の坂元小(当時は統合前の中浜小)から「この地に立って感じてほしい」と声をかけられ、昨年10月末、1泊2日で宮城県へ足を運んだ。現地で児童らは英語の歌とダンスを披露。一緒に歌を歌い交流を図った。その後、津波の被害にあった校舎を見学。床がめくれあがった体育館や避難時のまま残されたダンボール、マットを目の当たりにし、児童らは「思っていたより被害がひどい」「辛いことがあったのに笑顔で歓迎してくれて嬉しかった」と感じた。
もっと仲良くしたい
「現地に行ったから、今度は来てほしい」。訪問時の恩返しと、もっと仲良くなりたいという気持ちから、児童らは坂元小をキャンプに招待することを企画した。交通費を工面するためクラウドファンディング(インターネット上で資金や支援を集める仕組み)の活用を学校側が提案すると、保護者も一体となり行動。結果、現地から施設へバス1台を運行する資金(44万9千円)を集めた。
キャンプ中、両校の児童はテントに宿泊。釣りやBBQ、キャンプファイヤーなどを楽しんだ。最後に坂元小の児童は「これまでより仲良くなれた。住んでいるところは離れていてもずっと友だちでいたい」とあいさつ。LCAの児童は「楽しい話ができた。帰ってもこの思いを忘れないでほしい」と振り返った。
山口校長は「交流は今後も続けたい。そしていずれは、現地の子たちが体験した震災時の生の声を聞ける機会ができれば良いと思う。まずは関係を深めることから」と話している。
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