市体育協会と市サッカー協会の会長を務め、市内でスポーツを楽しむ人なら多くの人がその名前を知る森田之雄さん(81)。傘寿を超えてなお「二足の草鞋」を履き、忙しく職務にあたる森田さんのパワフルな日常の裏には、20代から始めたボウリングの存在があった。
森田さんはシニア世代の人々でボウリングの試合を行う「相模ミックスリーグ」の会長を務め、自身も毎週木曜日の活動に参加している。同会の活動日には基本的に一人3ゲームをこなし、上半期下半期で平均スコアやストライクの数などを競っている。
取材に訪れた日、飄々とした表情でプレーする森田さんだが、この日は絶好調。驚異の5連続ストライクをたたき出し、3試合の合計スコアは600点を超えた。競技仲間が「さすが勝負師」と声を掛けると、「こういう日があるからやめられないんだよ」と、笑顔がはじける。
森田さんがボウリングを始めたきっかけは約60年前にまで遡る。大学卒業後、森田さんは米軍基地内の仕事に就き、相模総合補給廠に派遣された。基地内部には娯楽施設としてボウリング場があり、森田さんを含め日本人職員とアメリカ人が一緒にボウリングを楽しむようになった。
その後、仕事を退いてからも当時の同僚と競技を楽しめるようにと、森田さんが中心となり同リーグを結成。名前の由来を問うと「昔は、アメリカ人と日本人が一緒にやっているという意味だったが、今は男女混合で誰でも参加できるという意味を込めた」と話す。
週1回の活動とはいえ、毎週となると疲れも心配されるが、森田さんは休むことなくボールを投げ続ける。「健康維持のためでもあるし、仲間と交流を続けられることが嬉しい。ボウリングも協会の仕事も全力でやるから楽しいんだよ」と活動を続ける理由を語る。
ボウリングは「生涯スポーツ」として高齢者からも人気の高い競技。森田さんは「100歳を超えてもやっている人もいる。私はあと20年もやらなきゃいけない」とにこやかな表情で語った。
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アゴラ春号5月3日 |
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