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森を再生「憩いの場に」 大正堂 100周年事業の一環

公開:2013年12月19日

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土を掘り起こし容器に入れる社員ら
土を掘り起こし容器に入れる社員ら

 東京都と神奈川県で全9店舗を展開し、南区上鶴間本町に本店を構える「(株)家具の大正堂」(ルームズ大正堂/渋谷金隆社長・56)では、地域住民とともに今夏から、渋谷社長を中心とした社員ら有志による「森づくり」を行っている。

 11月26日、朝8時30分。他店舗の担当社員らが、会議に出席するため本店に集合した。しかし彼らが向かったのは会議室ではなく、店舗の裏山。社員ら8人はゴムの長靴に履き替え、手には軍手をはめる。この日は、プラスチック製の「トロ箱」に土を敷き詰め、その上にこの裏山に自生し主木となっている白樫のどんぐりを約20個撒いた。できあがったものは各店舗に持ち帰り、苗木に育ててこの裏山に植樹するという。

 渋谷社長によると、この裏山は、元々傾斜地で駐車場や店舗用地としての活用法がなく、ツタや雑草が生い茂り手つかずの状態だったという。「人間力を高めること」を目的に、松下政経塾元塾頭の上甲晃氏により創設された「青年塾」3期生の渋谷社長。その青年塾が、東北地方の太平洋沿岸で土を掘って瓦礫を埋め、そこに土地本来の木々を植えて防潮堤を作るという、横浜国立大学名誉教授の宮脇昭氏提唱の取り組みに賛同。渋谷社長はそこから「どんぐりを植えて苗木を育てる」との発想を得た。

 一方で、この裏山斜面下部の清掃・整備などを数年前から行っている地域住民団体「境川の道正山河畔林を守る会」(小野きく代表)から、「裏山上部を整備しては」との声を受けていた。

 家具販売以外に住宅の新・増築などの事業も手がける同社。「木が無ければ成り立たない商売。密接に関係している」と考えた渋谷社長は、地域貢献も兼ね、この整備を、昨年創業100周年を迎えた同社の記念事業の一環と位置づけた。

 トロ箱に撒いたどんぐりは、すべてこの森で拾ったもの。森の中の土止めなどの設備は、引き取った家具の廃材などを利用している。「買ったのはロープくらい」と渋谷社長は微笑み、「森での遊びや、散策などができるような場所にしていきたい」と今後の夢を語った。いずれは顧客に入学や結婚、新築祝いなどの記念植樹をしてもらうような展開も模索していくという。

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