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「街路灯」が繋ぐ町の担い手 継承に込めた思いと取組

経済

公開:2016年11月3日

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街路灯設置のため、開催した「みなはしあんしん野菜市」(写真は当時)
街路灯設置のため、開催した「みなはしあんしん野菜市」(写真は当時)

 南橋本には現在、100本の街路灯が立ち並び、南橋本の商店会である「南橋本商栄会」により維持・管理されている。今日も、街路灯に施された青や赤、オレンジ色のステンドグラスを通して灯る明かりが、町を照らしている。

 南橋本の地には、かつてNECやセントラル自動車、東プレなど大手企業の工場が集積し、その寮があった。そのため、飲食店や居酒屋の利用者が多く「夜の町」として栄えてきた。こうした地域の特性から、1965年頃、町の防犯・防災を目的に当時の商店街が中心となり設置したのが、街路灯の始まりとなる。

 その後、街路灯は老朽化が進行。2002年から06年にかけ、1年で20機ごと、計100機の付け替えが行われた。長期的な視点に立ち、町の景観に溶け込むようデザインされた街路灯は、現在、南橋本のシンボルとなっている。 

「みんなで引き継ごう」

 この街路灯100機の設置にあたり、多額の資金が必要となったため、市の補助金を得るために当時の商店会「みなはし商栄会協同組合」では、様々な事業に取り組んだ。その一つが、「みなはし循環野菜づくり」だ。飲食店から出た生ゴミを堆肥化し、その肥料で野菜を育て、収穫した野菜を「みなはしあんしん野菜市」で販売していたという。

 同組合が解散した後も、「みんなで街路灯を引き継ごう」と町の商店主が結束し、南橋本商栄会を発足。現在も会員から月に1000円の維持費を集め、街路灯の保全に努めている。明かりを灯すほかにも、電球の修理や支柱の落書きへの対応など維持・管理に巨額の費用を要する街路灯。そんな中、今年は地域の祭りに商店会で出店し、その売上げで、電球をこれまでの水銀灯から持続可能なLEDへ切り替えた。会員が年々減少し、資金繰りが厳しい中でもなお、町の未来を照らす街路灯を大切に継承し続けている商栄会。街路灯が町の担い手を繋いでいく。

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