元職員による入居者殺傷事件が起きた「県立津久井やまゆり園」で5日、建替えに向けた入居者の転居が始まった。
5日には、事件後も同園で生活を続けていた入居者20人と、別の施設でまとまって生活していた41人を合わせた61人が園を後にした。転居先は同園が建替えされる期間の仮移転先で、今年3月に閉園した県立の知的障害児施設「ひばりが丘学園」(横浜市港南区)の跡地。県は転居にあたり防犯面の強化などを目的とした工事を行っていた。転居先では生活環境の継続を重視し、やまゆり園で働いていた約80人を含めた職員が入所者の支援にあたる。
今回転居した人を除き、園には現在約20人が生活している。県によると残りの入居者と他の施設で個別に生活している人も、今月末までに転居を完了させる予定だ。入居者全員が移転した後、同園は無人となる予定で、県は「献花台の設置などを含めた施設管理について検討をしていきたい」と話した。
なお、同園再生を巡っては、県が今年1月に示した建替えに関する基本的な考えに対して、「当事者の意見が反映されていない」などと当事者から批判が相次いだ。県は今年3月末までに策定する予定だった基本構想の策定時期を今夏までに延期し、現在、専門部会で協議を行っている。
催しの名称決定
県はこのほど、事件の再発防止などを目的に開催する催しの名称を「みんなあつまれ2017」とすることを発表した。
この催しは事件後に県が発表し、障害者差別の排除などを明記した「ともに生きる社会 かながわ憲章」を実現させる取組みの一環。名称は県内の高校生らが考案したものをもとに、黒岩祐治県知事を長とする実行委員会での協議を経て決定された。催しは10月に横浜の赤レンガ倉庫周辺で開催される予定だが、具体的な内容について県は、実行委員会で協議中とした。
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アゴラ春号5月3日 |
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