JR相模原駅構内の駅員室の隣に、季節の花々が生けられている。生け花を手掛けているのは、元生け花教室講師の田上達子さん(70)=横山在住。田上さんがボランティアで生け花を同駅に飾るようになって今年で33年目。「日々の生活が忙しいなかで、花を楽しむ余裕がない人も多いと思う。そんな人たちの癒しになれたら」と笑顔を見せる。
田上さんがこの活動を始めたのは38歳の頃。当時勤めていた大手電機メーカーを退職し、時間に余裕ができたことから、何かしたいという気持ちに駆られた。そこで思いついたのが、19歳から熱心に取り組んでいた得意の「生け花」。頻繁に利用する同駅に花を飾り、華やかにしたいと考えた。そこで同駅の許可を得て、生け花の展示を開始した。
以来、花や花器なども自ら用意し、夏は週に1度、冬は2週間に1度、花を生けている。少しでも構内が華やかになるように毎回5種類程度の花を使い、その場で手早く生けていく。「きれい」「あなたがやっていたの」と声を掛けられることもあり、いつしか自身の生き甲斐になったという。
こだわりは「誰が見ても華やかできれいと感じる生け花にすること」、「必ず季節の花をいれること」。田上さんは「駅を使う人に季節を感じて、楽しんでもらいたい」と思いを語る。33年を迎えても、今後の活動には意欲的だ。「目に留めてくれる人が10人に1人でもいい。その人が苦しい時に、一息つける存在になりたい」
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