産業会館から市役所本庁舎までのパレードのほか、 模擬１１０番通報訓練やトークショーで会場を沸かせた塩見さん＝９日、産業会館・市役所本庁舎
昨年、日本一の原動力にもなった、地元プロ野球選手が制服姿で凱旋――。千代田出身で、東京ヤクルトスワローズ外野手の塩見泰隆さんが９日、相模原警察署の一日署長を務めた。「１１０番の日」キャンペーンで参加したもので、パレードも行われ、多くの市民が沿道から声援を送った。
本来なら１１０番にちなんで１月10日に開催するのが通例だが、今回は塩見さんの背番号「９」に合わせて１日早く行われた。
委嘱式などの会場となった産業会館には関係者のほか、塩見さんの出身校である星が丘小学校や中央中学校の児童生徒も参加した。制服に身を包んだ塩見さんは、盛大な拍手で出迎えられると少しだけはにかんだ表情を見せて登壇。寸劇形式で行われた模擬１１０番通報訓練には「署長」として加わり、ぶっつけ本番だったという犯人逮捕の場面では機転を利かせた演技も披露し、会場の笑いを誘った。署員から訓練の感想を求められると、「僕よりも機動力があって素晴らしかった。警察の皆さんが迅速に対応してくれているのがよくわかった。自分の野球にも生かしていきたい」と話し、大きな拍手が湧いた。
質問コーナーで児童から「どうしたら遠くまで打てるの」と問われると、「子どもの頃はよく食べ、よく寝ること」と笑顔を見せ、「いまできることを無理せず頑張って」とアドバイスを送った。
その後、サインや写真撮影を求める参加者に丁寧に応じ、パレードのため外に出ると、沿道には多くの市民の姿が。塩見さんは颯爽とオープンカーに乗り込み、産業会館から市役所までの区間を県警音楽隊に連れられ走行。森元博相模原署長と共に沿道に向かって笑顔で手を振っていた。
地元の応援糧に
無事に一日署長を終え、「日本シリーズと同じくらい緊張した」と塩見さん。多くの市民が駆けつけたことに対しては「率直にうれしいし、ありがたい」と話し、「相模原市に恩返しできればという思いだった」と地元愛を口にした。自身は２月にキャンプを控えており、「成績で去年を上回るように頑張りたい」とし、市民の応援を糧にさらなる飛躍を誓った。
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