寒川神社神輿 35年ぶりに大改修 浜降祭で初お目見え
金具の腐食や本体の損傷などで修復が行われていた寒川神社の神輿が、7月16日(月・祝)に行われる浜降祭で一般に初披露される。これまで細かな修復はされてきたが、大改修したのはおよそ35年ぶり。
現在、寒川神社に納められている神輿は1975年に宮山の氏子らによって再建、奉納されたもの。それ以前の神輿は一説には浜降祭の起源としても伝えられ、『天保神輿』と称えられてきた。142年に渡り担がれてきたが、神輿の屋根を支える柱のうち2本が折れたため、1975年、『天保神輿』の文化財的価値とその奉製技術を保存するとともに、新しい神輿が再建されたという。
新たに奉納された神輿はその後、小さな修復を繰り返してきたが、長年、浜降祭で塩水につかり漆や金具の腐食や本体の傷みが目立つようになった。神輿の担ぎ棒にも損傷が見られたため、今回およそ35年ぶりに大規模な修繕を計画。昨年10月に製作元である浅草の宮本卯之助商店に引渡しを行い、本体を全てパーツに分解して傷んでいる部分の補修や交換、金具類の錆落としなどが行われた。
今年6月3日には修復された神輿が神社に納められ、宮山神輿愛好会が紫色の飾り紐を神輿に取り付けた。その後、清祓の儀、奉告祭が行われた。一般へのお披露目は浜降祭が初となり、当日は輝きを取り戻した荘厳優美な神輿の姿を見ることが出来る。
暁の祭典「浜降祭」
暁の祭典とも呼ばれる「浜降祭」は7月16日(月・祝)、茅ヶ崎西浜海岸で行われる。深夜から寒川・茅ヶ崎の各神社を発輿した神輿が午前5時頃から祭場に参集する。担ぎ手の「どっこい、どっこい」という勇ましい掛け声と共に、寒川神社をはじめ38基(子ども神輿含む)が浜に勢揃いする様子は見どころのひとつだ。合同祭は7時から行われる。
また、10時15分からは寒川町商工会前で「御旅所祭」を開催。御旅所とは、神輿が巡幸の途中で休憩する場所のこと。御旅所祭では、寒川神社の巫女による舞が奉奏される。その後、被災地の早期復興を祈念した横断幕を先頭に、神輿が参道を練り歩く予定だ。
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