上溝夏祭り実行委員長を務める 長谷川 光義さん 上溝在住 69歳
祭りの足音に、胸高鳴る
〇…今週末に開催される上溝夏祭りの実行委員75人を束ねる存在でありながら、地区内に16自治会ある上溝地区の自治会連合会会長を務める、いわば上溝地区の重鎮。実行委員長として夏祭りを迎えるのは、今回で4度目。地元商店街と行政側のパイプ役となって速やかな祭りの運営に努める。準備作業もいまがたけなわ。年に一度の大一番が、間近に迫る。
〇…震災の影響で開催の有無が問われた昨年。賛否が分かれる中、復興支援として「上溝から被災地に元気を」の旗印のもと、実施を決めた。自粛ムードが不安視されたが、ふたを開ければ来場者は41万人。改めて夏祭りへの人々の関心と影響力を思い知らされた。それぞれの御輿には、担ぎ手たちによって「がんばろう!日本」のステッカーが自主的に貼られていた。込み上げてくるものを感じた。
〇…上溝まちづくり会議の長として、区民会議に参加するなど一見すると厳(おごそ)かな機会で多く見られがちだが、地元学生を呼び込んだ地域活動では、熱心に若者の声に耳を傾けるなど柔軟。趣味は盆栽。鉢と正面から向き合い、作業に没頭しているときこそ、リラックスできる時間だ。三味線で音を奏でながら、調子に合わせて歌う「新内流し」に興じる一面も。歌うことが健康法と自負する。
〇…運営の中心にいながら、自身が祭りを楽しみにしている。「まず山車(だし)を堪能したい。それから子どもたちのお囃子(はやし)を楽しんで、夜のとばりが下りる頃には提灯を見て…」と口を突いて出てくるのは、祭りの魅力ばかり。何度見ても、見飽きることなどない。開催を控え、まずは踊り手、担ぎ手ら参加者の晴れ舞台を用意し、滞りなく開催を迎えることが責務。「役目を果たす」と決意を語るも「お囃子が聞こえてくるとさ、ああ、来たなって」。胸高鳴る瞬間は、もうすぐだ。
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