県立伊志田高校(植田かおる校長)で3月16日、同校の1年生280人を対象に、市子育て支援課・児童相談センターの職員が児童虐待防止をテーマにした出前講座を行った。
生徒に出産や子育てをより具体的にイメージしてもらおうと行われたこの講座。子育て支援課によると、児童虐待の加害者は出産後のイメージをあまり持たずに育児に入る傾向がつよく、虐待死の約4割が1歳以下、そのうち新生児期が半数を占めるという。
講座では、児童相談センターの職員による演劇が行われた。交際半年の大学生「純」と「愛」に予定外の妊娠が発覚するところから劇はスタート。その後、愛は出産し育児を始めるが、予想以上に大変な子育てに悩むという話。劇の途中には子育ての苦労を実際に味わってもらおうと、生徒が妊婦スーツを着て妊娠中の体の重さを体験したほか、人形を使って赤ちゃんをあやす体験なども行われた。
講座の後半には、「ゆさぶられっこ症候群」に関するDVDの上映も行われた。ゆさぶられっこ症候群とは、まだ首の座っていない子をあやすつもりが、過度に揺すってしまい頭蓋内出血などを引き起こす外傷で、児童虐待の一つといわれる。
生徒対象は初
講座を振り返り、同校の小笠原麗華さんは「体を揺すって赤ちゃんをあやすものだと思っていたが、自分の認識不足だった」と話した。妊婦スーツを体験した男子生徒の只野優さんと池田柊人さんは「妊娠中は体が重く座るのも大変。将来、結婚したら出産や子育てを積極的に手伝いたい」と口をそろえていた。
児童相談センターではこれまでも保護者や教員、民生委員などを対象に児童虐待防止に関する講座を開いてきたが、生徒を対象に行われたのは今回が初めて。生徒に児童虐待の内容をより分かりやすく伝えようと初めて演劇が企画され、構成や台本もすべてセンターの職員が手がけた。
子育て支援課の平田真一課長は「今回の講座を通じて将来の出産、子育てについて早い段階から考える機会にしてほしい」と話した。
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