西浜高校野球部 公立の意地見せた 3回戦では古村選手が逆転サヨナラ満塁弾も
茅ヶ崎西浜高校野球部が「第93回全国高等学校野球選手権神奈川大会」で健闘を見せた。
同校の夏は、7月14日の大和西戦から始まった。この日は3人の投手リレーで2─1で勝利。「1、2回戦はとにかくエースの古村以外の投手で乗り切りたかった。しかし打線が沈黙して苦しい試合だった」と渡辺晃監督が振り返る通り、厳しい船出となった。しかし2回戦(森村学園)は打線が爆発し、14得点を奪い7回コールド勝ち。自慢の打線に勢いが出てきた。
ドラマが待ち受けていたのは、3回戦の三浦学苑との戦い。この試合は古村選手が今大会初先発。初回から堂々たるマウンドさばきで相手打線を3回に許した1点に抑え、終盤まで1─1の同点。しかし9回に疲れが見えはじめ2点を失ってしまう。だが、ここからがドラマの始まりだった。2点を追う9回裏。ヒットと相手のエラーなどで1点差に迫り、なおも2アウト満塁。バッターボックスには4番・古村選手が向かう。球場のボルテージも最高潮に達し、振りぬいた打球はそのままスタンドへ。逆転サヨナラ満塁ホームランという劇的な幕切れを演じてみせた。「2点取られてどうなるかと思ったが、すべては4番古村に託していました。まさかホームランになるとは」と渡辺監督は未だに驚きを隠せない。
続く22日の4回戦では第2シード桐蔭学園と相対した。大会前からチームは同校に勝つことを目標に取り組んできた。この日もエースがマウンドに上がり順調な立ち上がりを見せたが、3回に本塁打を浴びるなど3失点。「台風の影響で中止になり古村が連投になってしまったことが痛かった」と渡辺監督は振り返るが、失点後は立ち直り無失点に抑えた。粘りのピッチングに打線が応えたのは最終回。5番・上園選手のタイムリーヒットなどで2点を返した。だが、反撃もここまでとなり2─3で惜敗。渡辺監督は「最終的に負けてしまったが本当によくやってくれた」と選手たちを称えた。
この夏は昨年のベスト16には及ばなかったが、強豪私学に堂々と渡り合うベスト32入りとなった。
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