茅ヶ崎商工会議所が昨年12月に実施した市内景気動向調査の結果が先頃まとまった。調査は、同商工会議所会員と市大型店連絡協議会加盟店舗から400件を無作為に抽出し、年間を通して同一会員に回答を依頼。月の売上・利益・業況(総合的な判断)等についての状況を、DI値(景気判断指数)を用いて集計している。今調査の回答率は25・8%。※DI値はゼロを基準にプラス値は景気の上向き傾向を表す回答の割合が多く、マイナス値(△)はその反対を示す。
市内の業況と見通し
茅ヶ崎市内企業の12月の業況は、昨年よりも多少上回るボーナスも出ており、市内企業の業況回復が期待された。しかし産業全体ではマイナス10・2であり、昨年よりも良くなっていると実感している企業は少なかったことが分かる。
今後の見通しでは原油価格が下がり燃料や石油製品の値上げが回避できそうな状況に。全国平均の先行き見通しがマイナス29・6と比較すると茅ヶ崎市はマイナス9・8と恵まれていると考えられる。しかし茅ヶ崎市経済に最も大きな影響を与える製造業の先行き見通しがマイナス35・3示しているのが不安材料に。
小売業
課題の一番は高齢化で変わらないが、客足が徐々に戻っていることから、同業との競合が激しくなった。それにより発生する人材不足などへの回答が増えている。年末の一時的な減少かもしれないが、来店してくれた客を売り上げに繋げることが総合的な課題に。
建設業
人材不足は深刻で、前回同様課題の一番が技術者不足で1割増加した。さらに2番目の競争の激化も1割増えた。公共需要の減少が僅かに増えていることから現場数は減らずに新規が減少傾向を示し始めたのが分かる。原材料の確保が上昇し、今後の動向に注目。
製造業
課題の1位が競争激化だが1割下がっていることが回復の裏付けに。設備不足への回答が若干増えていることが業況の回復がうかがえる。約半数が純利益の減少を回答するなど原材料資材の確保への回答が増え、安価な原材料が入手し難い状況になろうとしている。
サービス業
4割近くが売上げが減少していると回答。競合と客足の回答が同率で1位になり、売上げが伸び悩んでいるが人材不足がサービス業にまで及んでいる。経営課題は前回と比較して分散しており、提供するサービスや業態によって課題が異なっていると考えられる。
飲食業
売上を伸ばしている店舗が4割を超えているが人材不足が3位で、4割が「人材不足」で困っている。また新たな課題として資金繰りの悪化が発生。消費税アップや諸物価の高騰が要因に。客足への回答がゼロであることから客数は確保できていることが分かる。
交通運輸業
競争激化がゼロになり、業況が急速に回復していることが分かる。経済の復興は大企業を中心に動き始め物流量は拡大している。しかし設備不足や燃料費の高騰、取引先の物流変更に多くの回答が集まっている。流通系企業はグループ再編が今後も続き、取引先の物流変更に注意が必要に。
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