不要になった本を無料で回収し、児童養護施設をはじめとした多方面に寄付するなどの活動を行っているのが市内萩園の「NPO法人セカンドブックアーチ(=SBA・山本高大理事長)」だ。
本好きの仲間と参加したフリーマーケットで、持ち寄った本が予想以上に売れたことから「こんなに売れるなら、売上金を寄付できるのでは」とNPOを立ち上げたのが2007年10月。ホームページ上で寄付を募るとまもなく問い合わせが殺到した。以来事務所には毎日全国各地から本が送られてくるように。また湘南地区には引き取りの出張サービスも行っており、今では毎日1000冊ほどの本が運び込まれ、昨年末にはついに累計で120万冊を超えた。
送られてきた本はスタッフがクリーニングし、児童養護施設や病院、福祉施設、被災地の小学校、海外のボランティアなど様々な場所に寄付されている。寄贈に向かない専門書などはネットオークションなどに出品したり、フリーマーケットで販売するなどして同法人の運営資金に充てているという。また同法人では障害者施設に業務の一部を委託するなど就労支援にも積極的に取り組んでいる。
同法人に送られてくる本には送り主の想いが詰まったものが多いという。「遺品整理など様々な理由で不要になったが、思い出がたくさん詰まった本をリサイクル店に売るのをためらう人が増えています」と理事長。また「この活動は皆様から感謝されるし、何より皆が笑顔になるのが一番のやりがいです」と寒空の中、大量の本の仕分けに取り組んでいた。
もったいない精神
山本さんは新たに食品などを扱う「NPO法人もったいないジャパン」を設立。4月から本格的に活動をスタートさせる。SBAの活動を続ける中で山本代表は、本以外の寄付に関する声を長年にわたって聞いてきた。「もったいないから寄付したい」そうした「善意の声」に押され、新たに法人を立ち上げることを決めた。
食品や日用品は福祉施設やボランティア団体などに寄付し、その他は販売するという。「企業や家庭から廃棄される食料品や日用品を、必要としているところへ届けたい。廃棄されてしまう農作物なども寄付できれば」ともったいない精神の広がりに期待を寄せていた。
寄付に関する問い合わせはNPO法人セカンドブックアーチ【電話】0467・54・4044へ。
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