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地域活動の魅力 広めたい 田名  ポイント事業に活路

文化

公開:2020年7月16日

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地域活動の魅力をPRする田名自治連の志村会長
地域活動の魅力をPRする田名自治連の志村会長

 田名まちづくりセンターに入ると、すぐ左手に「マイナンバーカード」の案内が目に入る。これは市が行っているマイナンバーカード活用事業「さがみはらポイント」の特設コーナーだ。同事業では市内で唯一、田名地区が地域で率先して取り組むモデル地区に選ばれており、地元の参加者が今年6月10日現在で延べ557人を超えるなど盛り上がりを見せている。

さがみはらポイント

 マイナンバー(個人番号)と顔写真などを記載し、身分証明書として普及を進めている「マイナンバーカード」の活用方法として、総務省は全国の地域活動にポイントを付与する「自治体ポイント」などを盛り込んだ構想を2017年9月に開始。それに手を挙げる形で、相模原市でも18年7月より「さがみはらポイント」事業の運用を始めた。

 市は地域での活動のうち、市の政策と関連が深く公益性の高いとされる地区防災訓練や交通安全運動、地域福祉活動などにポイントを付与。貯まったポイントは1ポイントを1円として換算され、相原二本松商店街(緑区)、にこにこ星ふちのべ商店会などの商店街のほか、ボーノ相模大野(南区)のアンテナショップ・sagamixなどで利用できる。

 田名まちづくりセンターの担当者は、説明を受けた当初を「なじみのないマイナンバーカードを活用した制度に戸惑った」と振り返る。気持ちは住民も同じで、田名地区自治会連合会会長の志村勝美さんは「カードを作ることにまず抵抗があった。それにポイントを田名で使えないと意味がない」という感想を持ったという。

 それでも「この地域を盛り上げたい」「新たな担い手の地域デビューのきっかけにしたい」と一念発起。志村会長ら地元の有志7人がマイナンバーカードの申請を行い、同事業の仕組みや利用方法を身をもって示すことからスタート。同センター職員と実際にポイント付与が可能な交通安全運動や防犯活動に出向いては、制度の説明などの広報活動に注力した。「最初は地域の人も関心を寄せなかったが、段々と人が集まってきた」と次第に手応えを感じるようになった志村会長。19年2月に同センターで行われたマイナンバーカード申請補助説明会を経て、ポイント付与人数が田名地区だけで100人近くに及び、その成果が反映される形となった。

田名をモデル地区に

 ポイントを貯める人が増えるなど、田名地区で大きな盛り上がりを見せ始めた同事業だったが、店舗での利用にはなかなか繋がらない。ネックになっているのは、田名地区周辺にポイントを使える店が無いことだった。ポイント利用の普及を模索する中、志村会長は相原二本松商店街にある酒屋で初めてポイントを利用したところ、大きな充実感を得たという。「地域活動を頑張ってポイントをもらうのはうれしい。それを実際に使うともっとうれしかった」。そこで「地域の活動で得たポイントは地域で使いたい」という気持ちから、市に田名をモデル地区とした事業運営の応援を要請。市からは昨年12月から今年7月31日までモデル地区として認定され、活動がさらに盛んになるような仕組みづくりが進められた。

 中でも、最も力を入れたのがポイントが使える加盟店の募集だ。田名地区には商店街が無く、店舗同士の連携が少ないことから、同センター職員と志村会長が地域の店舗に積極的に足を運び営業を展開。3月には地区内15店舗から賛同を得た。ポイントの利用方法は先行して取り組んでいる商店街を参考にし、ポイントと引き換えが可能な田名独自の商品券を発行。同センターが管理事務を請け負った。

 だが、こうして体制が整い、モデル地区として事業が軌道に乗りかけていたその時、新型コロナがせっかく高まった機運を奪っていく。ポイント付与の対象拡大など、期間中の新たな取り組みにも注目が集まり出した矢先だった。

新たな活動を模索

 新型コロナは各活動に影響を及ぼした。人が集まる活動を行うのが困難になり、今年2月に行われる予定だった救命救急講習を初めて中止に。「まさにこれからというところで出鼻をくじかれた」と志村会長は肩を落とした。それでも、防犯パトロール車「青パト」は地区内を巡回する活動を毎日続けた。モデル地区期間終了間近の7月を迎えたが、コロナ禍でも継続可能な活動を示せたことで、今後への弾みにしていきたい考えだ。

 同センター所長の天野さんは「アフターコロナになっても地域の活動は止めたくない」と新しい生活様式に準じた取り組み方を模索する。人数制限や屋外での活動を増やすなど対策を取りながら「この事業を育てていきたい」と前向きだ。11月に予定している防災訓練の実施を目標に、今また新たに、田名地区が前進しようとしている。志村会長は「地域の連帯感が特徴の地区。再び田名に光が当たるよう地域活動を広報したいし、活動が楽しくなるようこれからも事業を利用していきたい」と、これからの同事業にも期待を寄せた。
 

田名オリジナルの商品券
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