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思い託す はやぶさ2の挑戦 第1回(全3回) 最大の目的達成へ専心 JAXA宇宙科学研究所 所長 國中 均さん

公開:2020年11月19日

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 小惑星探査機はやぶさ初号機のプロジェクトでは、エンジン開発、運用を任されるなど実質的な責任者の立場で一線を歩んできた。はやぶさが豪州に着陸し世界初のサンプルリターンに成功した際には、現地でカプセルの回収作業にも立ち会った。はやぶさ2でもプロジェクトマネージャを務め、津田雄一・現プロジェクトマネージャにバトンを託している。それだけに、はやぶさ2のミッションには並々ならぬ思いが募る。2024年に打ち上げられ、2029年に帰還する火星探査機のプロジェクトのためにも「何としても成功させたい」と力を込める。

 はやぶさは、小惑星イトカワから採取した砂を持ち帰ってきた。今回、はやぶさ2がめざした小惑星リュウグウは炭素質。水などのほか、有機物など生命のもととなった材料を含んでいることが指摘されている。それを実際に分析することができれば、地球上の大気や水の成り立ち、または生命の起源にまで迫ることができる可能性がある。「今は仮説に過ぎませんが」と前置きし、リュウグウの物質を分析することで、その仮説を確固たる理論に発展させたい考えだ。「そこに我々は肉薄していきたい」と意気込みを見せる。

 カプセル回収に向けては、100人規模の隊員を直前まで豪州に送り込む。未来を見据え、今回は若手の登用を積極的に図った。コロナ禍で予断を許さない状況が続くが、感染に注意を払いながらの慎重な運用が進む。「とにかくカプセルを無事に日本に持ち帰るのが当初からの最大級の目的。これを果たすべく、努力しているところ。JAXAの活動を理解していただき、応援してほしい」

 はやぶさ2の帰還が迫る中、各メディアで取り上げる機会が増えることにより、宇宙活動、宇宙開発に興味を持って勉強する子どもたちの増加につながることを強く望む。「算数や物理、科学だけでなく、人間関係、法律も大事」とし、決して技術だけにとどまらず、専門的な知見を持つ人々との関係によって成立する事業だと理解してもらう契機にする方針。そして将来は「ぜひJAXAのメンバーの一員になってほしい」と願う。

 市内では3会場でパブリックビューイングが行われる予定で、早くも盛り上がりを見せている。こうした地元からの応援姿勢については感謝の気持ちを示す。全国各地に実験場があるが、それぞれが活動をする上で、地元の協力が欠かせないからだ。「これからも良好な関係で事業を支えてもらいたい」

 最後に、地球帰還に向けて航行中のはやぶさ2についてひと言との問いに対し、「コマンド(命令)を受け取ってその通りに動作してくれるよう手綱を締めていきたい」と笑顔を見せ、期待感をにじませた。

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