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「SDGs」で町に溶け込む 地域チーム 清掃に協力

社会

公開:2020年11月26日

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塚原会長(左から3人目)から清掃活動の指示を受ける黒いジャージを着た選手ら(右)
塚原会長(左から3人目)から清掃活動の指示を受ける黒いジャージを着た選手ら(右)

 「ここに、ごみがたくさん落ちている」「あっちの方があるよ」――。11月下旬の夕暮れ、JR相模原駅の南口周辺から国道16号へと延びる「さがみ夢大通り」に子どもたちのそんな声が響いた。声の主は、相模原を拠点に活動するジュニアサッカーチーム「ファサネイト」の中学生メンバーら。通り沿いの店舗らで構成される「さがみ夢大通り商店会」が毎月実施している清掃活動にチームとして10月から参加。今回初参加のメンバーが商店会の腕章をはめた大人たちに交じって通りの掃除にのぞんだ。「結構楽しい。またやりたい」とメンバーの一人。チームを率いる代表の長部雄大さんは「みんないい顔をしながら取り組んでくれる。機会をいただいた商店会さんに感謝したい」と笑顔を見せる。

つながり求める

 この清掃活動は、長部さんにとって念願の地域との交流だった。4年前に未来のプロ選手を育成する小中学生向けのスクールとしてスタートし、トップチームが徐々に神奈川県内で実績を上げるようになった今、長部さんは地域との交流が薄いことをチームの課題に挙げていたのだという。「市内のさまざまな施設をお借りして練習をしているのにしっかり感謝の気持ちを地域の方々に表せていないと。皆さんは私たちのことを知らないだろうなと思うと残念で」と長部さん。

 そこで地域との交流をめざす上で意識したのが、2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の取り組み。環境にやさしい活動などを行うことは、地域貢献につながると考えた。

 まず始めたのは、ペーパーレス化。それまで紙の申込書を使っていたものを廃止し、選手やスタッフ間の連絡はメールやラインなどのツールの活用を徹底。また一方で地域と直につながれる取り組みはないかと模索する中、提案されたのが先の清掃活動だった。元々の知り合いであった「さがみ夢大通り商店会」会長の塚原祐太さんに長部さんが相談したところ、商店会の活動を紹介してくれたのだという。「ありがたかった。月1回、参加させていただくことにしました。地域の皆さんにチームを知っていただく機会になればと思っています」と長部さん。

 清掃活動で選手らに指示を与えていた塚原さんは「私たちにとってもうれしいこと。これまで5、6人で行っていた清掃に選手たちが加わってくれて活気が生まれた。おかげで活動を通してめざしている、安心安全な町づくりに近づくと思う」と微笑む。

園児らへの「授業」も

 今後、長部さんが取り組もうと思案しているのが、地域の子どもたちへの「出張授業」だ。選手らが幼稚園児らにサッカーなどを教える場を持ちたいと考えているのだという。実際、今夏にも自身の子どもが通う幼稚園の運動会を選手らと共に「お手伝いできれば」と考えていたものの、新型コロナの影響で頓挫。状況を見ながら「来年は協力したいですね」と長部さんは力を込める。「活動を通して選手たちには、『周囲の人たちのためにがんばろう』という気持ちが持てるようになってもらいたい。地域から愛されるチームになっていければ」

ごみ袋を手に「さがみ夢大通り」周辺をまわった選手
ごみ袋を手に「さがみ夢大通り」周辺をまわった選手

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