会社勤めを引退してから17年、加藤忠一さん(80)の創作活動は淡彩スケッチの電子画集67冊に及び、描いた絵は5000枚を超える。現在も1日1枚、スケッチを描き続ける原動力について「好奇心によって次々と描きたいテーマが思い浮かぶ」と語る。
製鉄会社の研究職として勤めていた頃から「リタイア後は自分の興味を突き詰めたい」と考えていた加藤さん。63歳で退職し、自費出版の専門書3冊を世に送り出した。
その後、誰でも無料で本を発表できることやスケッチの色を原色に近く再現できる点に魅力を感じ、74歳から電子画集の刊行に挑戦。これまで描いたテーマは花々などの自然を始め、酒蔵や相撲、東京の居酒屋など多岐にわたる。
「何事も一生懸命積み上げてきた。達成感を感じる」と振り返る加藤さん。「好きなことを見つけられた僕は非常に幸い。1つ趣味があればいろんな道に広がっていく」と笑顔で話した。
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