ガス給湯器の「点検商法」の相談件数が相模原市内で増えている。電話や訪問で点検を持ちかけ、「故障の恐れがある」と不安をあおり交換を迫る。同様の手口が2月に南区内で急増し、(公社)神奈川県LPガス協会相模原支部などが注意を呼び掛けている。
南区大野台のガス会社、有限会社細谷達司商店では2月、同社の顧客から「給湯器の点検が来るようだけどそちらとは関係のある業者なのか」「営業電話が来たので点検を依頼したら交換を勧められた。金額は妥当なのか」といった相談が相次いだ。多い日で1日4、5件、1カ月で15件ほどあった。
同社の細谷達司代表によると『給湯器メーカーから依頼を受けて点検を行っている』と説明し、言葉巧みに信用させているという。「給湯器メーカーはそのような依頼はしない。メーカーもガス会社も給湯器点検の案内電話をかけることはほぼない」と語る。
同社が受けた相談の中には、関連会社と思い込み、給湯器の購入を契約したケースがあり、後で同社と関係がないことが判明してクーリング・オフした顧客もいたという。細谷代表は「相談は高齢の方が多く、給湯器を確認すると直ちに交換が必要なものではなかった。業者の対応や説明が不明瞭だし、悪質だと感じる」と憤る。
(公社)神奈川県LPガス協会相模原支部によると、昨年から給湯器の点検商法に関する相談が増えているという。深澤邦康支部長は「コロナ禍により給湯器が一時期不足した時期があった。そうした背景もあり焦って契約してまうのかもしれない」と分析する。同支部は注意啓発チラシを昨秋に制作。イベントなどで配布している。
また給湯器は、使用期間が10年相当を経過するとサインが表示される。深澤支部長は「10年は点検の目安であり、交換の目安ではない。知らない業者から点検の案内があったら、お付き合いのある業者に一度相談してほしい」と呼び掛ける。
相模原市消費生活総合センターによると、2023年度の「点検商法」(屋根、給湯器、床下等)の相談件数は196件(3月1日時点)。現在、22年度の約2倍の件数となる。
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