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「中学生に伝えたい」 市遺族会 記念誌を贈呈

公開:2012年1月12日

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▲左側にうっすらと「返信不要」の文字。自らの預金口座の番号と家族の健康を気遣う言葉が記されている
▲左側にうっすらと「返信不要」の文字。自らの預金口座の番号と家族の健康を気遣う言葉が記されている

 相模原市戦没者遺族会(稲垣稔会長)ではこのほど、市役所本庁舎を訪れ、戦後六十五年記念誌『逢いたかった』(発行/(財)神奈川県遺族会)の寄贈を行った。

 この冊子は、市遺族会が所属する上部団体の県遺族会の手で、昨年春に完成。配布は秋からだったが、好評のため第四刷まで増刷がなされ、今回寄贈にいたった。市内からは4名の作品が収められている。

 朱色で書かれた「返信不要」の文字―(=写真)。「父が激しい戦地に赴いてしまったという事実を物語っています」

 この記念誌に作品を掲載したひとり、南区御園在住の関根伸一さんは、父・栄吉さんが投函した葉書を手に取りながら、そこに込められた”意味”を語る。

 伸一さんが2歳のとき、栄吉さんが徴兵。手紙は昭和19年6月1日に名古屋から出され、朱文字は軍部が後に書き入れたものだ。「これを受け取ったときの母の気持ちはどんなものだったのでしょうね。母に限らず、夫が戦場に赴いた女性たちはだいたい、”覚悟”はしていたようですけど」

 返信するあてのない手紙が留守家族に残されたまま、翌年4月、軍から死亡通知書が届いた。「それでも『戻ってきてくれるんじゃないか』と、母は思い続けていたみたいです」。その訃報が家族に知らされたのは、サイパン島での玉砕から、およそ10カ月経ってのことだった。

図書館でも

 同会では、「次世代に平和の尊さを伝えたい」と、市を通じ50冊を各市立中学校に寄贈。それらは順次配架され、図書館などでも閲覧が可能となる。市遺族会についての問い合わせは事務局【電話】042・769・9222まで(市地域福祉課内)。
 

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