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市民ボランティアの会 草の根被災地ツアー実現 「支援したい」思いが結集

社会

公開:2012年7月19日

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仮設住宅で住民と硬い握手も
仮設住宅で住民と硬い握手も

 「大船渡に行きたい」「何か力になりたい」と思いを抱く一人ひとりの声が、手づくりの復興支援事業となって結実した。支援団体「大船渡支援相模原市民ボランティアの会」が先月行った現地交流は、手探りで企画を練った独自ツアーだ。被災状況を見学し、防災の再認識、支援の必要性を改めて感じるなど「気持ちがあれば大きな力になる」ことを確認した、貴重な機会となったようだ。

 同団体は、首都大学東京の野元弘幸准教授を中心に発足。大船渡市を対象に、被災写真の洗浄のほか、必要物資の支援、募金などを行っている。現地交流を図る同ツアーは、大船渡市をめぐる「復興応援の旅」に参加した幡野公香さん、小山恭子さん(いずれも区内在住)らが現地での出会いや感動体験を継続的に繋げられる仕組みを作り、「交流の機会を持とう」と考案。旅行で関係を深めたボランティアガイドの佐々木紀子さんやJTB東北奥州支店のスタッフ、相模原市の自動車会社らの協力のもと実施され、22人が参加した。

 内容は6月22日から3日間、大船渡市などを回るもので、陸前高田市の一本松や甚大な被害に見舞われた大船渡市の碁石海岸のほか、末崎町の大豆沢仮設住宅も訪問した。仮設住宅では家屋を流された人たちが生活しており、中には近親を津波で失った人もいた。

 それでも、仮設住宅前で催されたバーベキューでは、住民らの笑顔が際立った。「今だから話せる」と明るい表情で当時を振りかえる人、「何でもいいから大船渡に来て欲しい」と要望を口にする人もいた。2日目は公民館などを見学。地域活動を学んだ。帰りのバスで参加者らは、ツアーの必要性について話し合ったという。参加者の一人は「逆に元気づけられるくらいだった」と感想を述べた。

「忘れてない」を伝えたい

 ツアー終了後、7月初旬に報告会が開催された。会では、被災地での体験について率直な意見が交わされたほか、被災地の情報を知るために別の団体から参加した人も見られた。一方で、大船渡市の特別支援学校を見学することなどを目的に、同会メンバーの杉山太郎さんが第2弾を立ち上げたことも発表された。8月21日(火)に出発する。今回の市民企画の支援ツアーを実施した幡野さんは「忘れてないよと大船渡の方に伝えたい。今後も熱い思いのリレーが繋がれば」と話した。

 大船渡市への観光を通じ、住民の思いはもとより、防災意識や地域自治のあり方を学んだ今回の企画。不測の事態に備え、被災地から学び取るものは大きく、今後も、目的意識を持った市民企画のツアーが支援団体を中心に増えそうだ。

※第2弾参加者を募集中。問合せは幡野さん【携帯電話】090・1809・2371。
 

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