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相模原市 製造業の誘致環境強化へ 奨励金・税の軽減など拡充

経済

公開:2014年12月4日

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 相模原市は経済波及効果や正規雇用の促進が望める製造業などの市内誘致へ向け、建物建設などの奨励金や固定資産税などの優遇措置の拡充などを盛り込んだ市産業集積促進条例改正案を市議会12月定例会議に提案する。圏央道・相模原愛川インターチェンジ(IC)〜高尾山IC間の開通を好機と捉え、製造業が進出しやすい環境を整え、企業誘致につなげたい考えだ。2015年4月の条例施行をめざす。

リーディング産業を位置づけ

 改正案では今後の成長が見込まれ、市の経済をけん引していく産業を「リーディング産業」と位置づけ、土地取得や建物建設などで奨励金を交付する。具体的には「航空宇宙」「再生可能エネルギー」「環境」「ロボット」などだ。土地や家屋に係る固定資産税や都市計画税についても軽減対象に追加した。

 現行では工業用地取得の奨励金は、産業集積をめざし市が整備を進める金原地区、川尻・大島界地区、当麻地区などの「新たな都市づくりの拠点」地区への進出に限られていた。建物建設の奨励金についても30年以上市内で操業している立地企業という制限があった。改正案では、同拠点地区や30年以上継続して操業する企業への優遇策を継続して行う一方、リーディング産業については、同拠点地区や年数にかかわらず、新たな優遇措置を追加する。さらに工場などの立地とともに、本社を市外から市内へ移転した際は、土地取得奨励金や建物建設奨励金に最大10%加算。市内業者に新工場の建設工事を発注した場合は、工事請負契約額の3%を奨励金とすることなども盛り込み、より市内へ進出しやすい環境になるよう配慮した。

誘致後の波及効果に期待

 市ではこれまで、工業系産業用地の空洞化対策として、2005年に市産業集積促進条例(STEP50)を制定。10年4月からの第2期目STEP50ではさがみ縦貫道路(圏央道)インターチェンジ周辺の企業誘致に力を入れ、これまでに109件の立地計画などを認定。バブル経済崩壊後の産業空洞化に歯止めをかけてきた。一方、かつて市内経済の一役を担った大手製造業の工場跡地などには、物流施設の進出が目立つ。物流施設は雇用を生むが、まちづくりへの波及効果という点では製造業には及ばない。企業誘致を担当する市産業政策課は「例えば、一つの製造業が進出することで、周辺の企業間で新たな取引が生まれることや、相乗効果で技術力が上がる」と製造業が持つ潜在的な好循環に期待を寄せる。

 企業の安定経営に必要な雇用の定着では、奨励金額を30万円から110万円に増額。女性の雇用には130万円を交付し、雇用促進を図る。工場、倉庫などの長期賃借時(製造業に係るものに限る)の雇用についても、交付対象に追加した。

 同課は「圏央道開通以降、市への相談件数は増えている。改正でさらに多くの相談を頂ければ」と話した。

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