本格導入に向け試験運行をしているコミュニティバスの利用者を増やすため、「大野北地区コミュニティバス利用促進協議会」と若者支援に取り組む団体「若者サポートステーション(緑区橋本/以下サポステ)」が共同でバスの魅力を発見・発信する新事業を開始した。
大野北地区の交通不便を解消する目的で2014年2月に運行が開始された同コミュニティバス。現在、本格運行への移行が可能かどうかを見極める実証運行中だ。本格運行には1便あたり平均10人の輸送が必要だが現状は6・34人。利用者の多くは、病院への通院などで乗車する高齢者で、若い世代にいかに利用してもらうかが存続への大きな課題となっている。
そんな中、利用促進に向け様々な施策を練っていた同協議会の目にとまったのが、若者の就労を支援するサポステの活動。同所でスキルを磨く若者が、独自の視点を生かした公園案内図を作成して成果を上げているのを知り、同様に彼らの視点でバスの魅力を発掘、発信することで、若い世代の利用者を増やせるのではと着想。サポステ側も就労体験の場として地域での活動機会を探していたことで思惑が一致。共同事業として、両者で促進案を練り上げていくことになった。
今回の事業は全8回のゼミ形式で行われ、現地調査や同協議会のメンバーを交えて議論を重ねていく。8月初旬の最終回では利用促進のため、どのようにバスの魅力を発信していくか具体的な発表を行う予定。
6月26日に大野北まちづくりセンターで行われた初回には、サポステから6人の若者が参加。大野北地区の説明などを受けたあと実際にバスに乗車し、バスの魅力を探して回った。参加者からは「今日は雨の影響で利用者が多かったのかもしれない。今度は晴れた時に乗車してみたい」といった意見も聞かれた。
同協議会の担当者は「私たちにはない、自由な発想で議論してほしい」と若者のアイデアに期待を寄せる。一方、サポステのスタッフの坂西元さんは「(初回の活動を終えて)参加者は全員初対面で不安もあったと思うが、地域で実際に起きている問題に取り組むことはとても有意義。仲間や地域の人と協同して一つのことをやり遂げるのは若者にとって大きな自信になる」と今回の事業の意図を語った。
今後は、最終回での発表を目標に、週一回のペースで活動を続けていく予定。
さがみはら中央区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|