中日ドラゴンズ山本昌投手ここに割りタイトルを 強い竜の復活を目指して 現役31年目のシーズンへ
現役最年長投手として、昨シーズンは16試合に先発登板し、一昨年の成績(3勝)を上回る5勝を挙げ、自身の持つ最年長先発勝利記録を更新した中日ドラゴンズ・山本昌投手(48・茅ヶ崎市出身)。49歳を迎える今シーズン中の達成が有力視されている現役最年長勝利記録の更新に向けた意気込みや、地元茅ヶ崎に対する思いを聞いた。
昨シーズンは、エース吉見一起投手の戦線離脱などで手薄になった投手陣の穴を埋めるべく奮闘を続けた山本投手。4月に初勝利を挙げたことを皮切りに、7月のオールスターゲームまでの前半戦10試合に登板。この時点で一昨年の成績を上回る4勝を挙げた。「ローテーションを守れているが、短いイニングで降板した試合もあったのでその辺りを修正したい」と臨んだ後半戦。8月に誕生日を迎え、史上3人目となる48歳での登板となった東京ヤクルト戦では、序盤は粘りの投球を見せたが、勝利が近づいてきたところで逆転を許し、48歳初登板での勝利はお預けとなった。
しかしチャンスはその後の8月28日(東京ヤクルト戦)で訪れた。この日は味方の大量援護もあり、10―1で5回へ。誰もが勝利を確信したかに思われたが1アウトから本塁打を許すと徐々にリズムを崩され、4点を失った。その後も微妙な判定や相手の粘りもあったが何とか凌ぎ、最年長先発勝利記録を48歳0カ月で更新した。またこの試合ではセ・リーグ最年長安打と打点の記録も更新した。「投げる度に記録はついて回り、今は自分では大したことないなと思いますが、引退した時にすごいことをやっていたんだなと振り返られるような成績を残していきたい」と話す。
その後の登板では思うような結果が出せず、ファームでの調整が続いたが10月の最終戦で盟友・山崎武司選手の引退試合に先発すると2回を無失点で今季につながる投球を見せ、シーズンを終えた。しかしチームが継続していた13年連続のAクラス(3位以内)が途絶えたこともあり、「(内容は)全然良くはなかった。怪我もありましたし。またキャンプでの食あたり、インフルエンザなどのトラブルがあった中で年間通して投げられましたが、ローテーションも半分ぐらいしか守れなかったので成績については不満でした。やるなら一年を通して守らないといけませんから」と昨シーズンを振り返った。
迫る大記録へ向けて
49歳を迎える今シーズンは谷繁元信監督兼選手の新体制となり、オフの契約更改時には落合博満GMから「50歳まで頑張れ」とエールを送られた。また浜崎真二さんの持つ最年長勝利のプロ野球記録(48歳4カ月)更新がかかる年でもある。「これだけ記録に関して言われているので、もちろん意識はしている。超えたときはいろいろ思うこともあると思いますが、超えて当然だと思っています。球団にも来年まで頑張れと言ってもらえましたが、この記録を超えないことにはその先はありませんからね」と前人未到の大記録へ向け、強い思いを秘める。
「茅ヶ崎に恩返しを」
1月28日(火)には、茅ヶ崎市民文化会館・大ホールでトークショーが予定されている。「僕が生まれ育った茅ヶ崎に少しでもこういったかたちで恩返しをしていきたい」と故郷に対する思いは今も変わらず、持ち続けている。「即席の野球教室ができるかもしれませんし、質問のある方はどんどん聞いてほしい。やるからには満員のところでやりたいと思っていますので、できるだけ多くの方に来てほしいですね」と来場を呼びかける。
「谷繁新監督を胴上げしたい」
更なる飛躍を目指し、オフも新たな球種の取得に取り組むなど精力的に調整を続ける。「キャンプで投げてからになりますが、隠し球もあるのでこれも使えるか試したい」と意気込む。 また現役31年目を迎える今季に向け、「20試合以上投げてローテを守りたい。元々強いチームなので強いドラゴンズが見せられるように協力して、最後は谷繁監督を胴上げしたい」と決意を込めた。大左腕が今年こそ強いドラゴンズを復活させてくれるはずだ。
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