茅ヶ崎版 掲載号:2018年12月14日号 エリアトップへ

〜治癒を目指し専門医の治療を〜 C型肝炎は飲み薬だけで治す時代に C型肝炎疾患啓発座談会 企画制作/株式会社タウンニュース社

社会

掲載号:2018年12月14日号

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 国や神奈川県ではC型肝炎に関する啓発や検査、および治療の推進活動を進めてきた。C型肝炎の認知やウイルス検査の受検も増えている。しかしながら、検査で陽性と診断されながら治療を受けていない場合や、感染自体に気づかない潜在患者も多い。そこで本紙では、神奈川県内の肝臓が専門の3人の先生に、新しい治療法と治療に一歩踏み出す大切さについて話し合っていただいた。

C型肝炎とは

―C型肝炎とはどのような病気なのでしょうか。

山田 C型肝炎はウイルスの感染により起こる肝臓の病気です。1989年に遺伝子の一端が分かり、診断がつくようになりました。それまではC型とはいわずに非A非B肝炎といっていました。戦後の日本の輸血や血液製剤による治療を受けた方、特に昔は予防接種の注射針の使い回しがあり、それが原因で感染された方がいます。年齢でいえば60代の方が多いです。最近では不衛生な環境で、入れ墨やピアスの穴を空ける事によって感染することがあります。

―自覚症状はありますか。山田 自覚症状はほとんどありません。肝炎のうちは症状が出にくく病気が進行してからいろいろな症状が出てくる事が多いです。

―国内の患者数はどのくらいですか。

山田 日本の人口の2%くらいの方がC型肝炎ウイルスを持っている状況でしたが、飲み薬が開発され、それからはどんどんと減っています。

―検査で陽性と診断されても治療に踏み出せない人が多いと聞きます。

山田 患者さんの一部は自覚症状がないため、費用を高く思う方や、昔のC型肝炎の治療法であるインターフェロンは副作用がとても強かったので、そういう事を気にされて受けたくないという方がいます。

―放置すると大変怖い病気だと聞きます。どのようなリスクがありますか。

山田 やはり怖いのはウイルスに感染して、約7割の方が発症している慢性肝炎です。最終的に肝がんになる可能性もあります。それも長い間症状がなく肝がんになりますから、見分けのつきにくい難しい病気です。C型肝炎の血液検査をしないと分からないというのが一番の問題点です。

専門医療機関を受診する重要性

―どのような検査方法がありますか。

荒瀬 一般的にはC型肝炎ウイルスに感染しているかどうかを血液で検査します。

―地域のクリニックで受けられますか。

荒瀬 一般診療や健康診断では、C型肝炎に感染しているかどうかの検査が不十分なことがあります。日常的にかかられている、かかりつけ医があると思います。その先生の指示に従って、肝臓専門医の先生を紹介してもらうなど、相談されると良いと思います。

―検査を受けたい場合はどんなところで受けられますか。

荒瀬 正確な診断や治療に結び付けるには、肝臓専門医のいる専門医療機関を受診すべきだと思います。

―自覚症状がないということで検査に踏み切らない人が多いと思いますが。

荒瀬 C型肝炎ウイルス検査を受けたことのない方は、一度は専門医の先生を見つけて受診することをお勧めします。

―専門医を探す方法は。

荒瀬 神奈川県や肝臓学会のホームページで県内の肝臓専門医療機関や肝臓専門医の先生方を探すことができます。他にも近くの保健所に相談されると詳しい情報を教えてもらえます。

C型肝炎治療の進歩

―以前はインターフェロンという治療が主流だったと聞きます。

荒瀬 インターフェロンはこれまで広く行われてきた注射治療で、患者さんの身体に働きかけてC型肝炎ウイルスを排除するような物質を作らせたり、身体の免疫の反応を強くしてウイルスを排除するような作用を示す薬です。しかし、発熱や倦怠感、うつ症状など副作用が多くでる可能性があります。治療期間も半年から1年と非常に長いので、治療を継続できない患者さんも多くいました。治療自体を希望されない方もいましたし、患者さん全員に、勧められる治療法ではありませんでした。

―現在は、新たに飲み薬だけの治療法が開発されたと聞いています。

荒瀬 2014年頃からインターフェロンを使用しない、飲み薬だけで治療ができる治療薬が開発されました。これらの薬はC型肝炎ウイルスに直接作用し、ウイルスの増殖を抑えます。非常に高い確率でウイルスを排除できるというメリットがあります。初期の飲み薬は、少ないですが副作用が確認されたり、耐性ウイルスができて、薬が効きにくくなるものがありました。しかし、今では次々と新薬も開発されていて副作用も少なくなり、耐性ウイルスの問題も減っています。腎臓が悪い患者さんにも使える薬も登場しています。インターフェロンと違って副作用も少ないので、高齢であっても治療を受けることができます。過去にインターフェロン治療で効果の得られなかった患者さんも多く治癒されています。

―服用期間や治癒率は。

荒瀬 服用は1日1回で治療期間も2〜3カ月程度で済みますので非常に患者さんへの負担は少なくなりました。薬は決められた期間に、きっちりと服用していただければ、約95%以上の確率で治癒されています。

―再発の可能性はありますか。

荒瀬 ごく僅かですが存在します。

―治癒してからの定期的な受診は必要ですか。

荒瀬 肝臓がんの可能性は残りますので、ウイルスが消えた後も肝臓専門医の先生の元で定期的な受診は必要です。

国・県の取り組み

―無料で肝炎検査を受けられる場所はありますか。

加川 C型肝炎にかかっていることを知らない人が多いです。国と県では保健福祉事務所や一部の医療機関で無料の肝炎検査を受けるシステムを作っています。対象は40歳以上で過去に肝炎検査を受診していない人です。

―治療にあたり費用面などが気になります。

加川 大きく分けて4種類の医療費助成制度があります。まず初回精密検査費の助成です。自治体の肝炎ウイルス検査で陽性と判定された場合に、専門医を受診して精密検査をする費用の一部を助成します。2つ目が肝炎治療医療費助成制度です。C型肝炎はインターフェロン治療や飲み薬の治療も助成の対象です。自己負担額は所得によって違いますが、月に1万もしくは2万円です。3つ目が定期検査費用の助成です。肝炎ウイルスの感染を原因とする慢性肝炎、肝硬変、肝がん患者の定期検査にかかる医療費の一部が助成されます。また今年の12月から肝がん、重度肝硬変の入院医療費助成制度が始まります。これはまだ始まっていないので詳しいことは神奈川県にお問い合わせください。

―申請の方法は。

加川 神奈川県あるいは地方自治体、保健所や肝疾患医療センターの相談窓口に聞いていただければ教えてもらえます。

―神奈川県独自の取り組みはありますか。

加川 神奈川県ではウイルス性による肝炎から肝硬変、肝がんへの移行者を減らすことを全体目標にしています。その一つとして肝炎コーディネーターといわれる医療や肝炎対策に携わる人材を養成して、かかりつけ医、薬局、行政などに配置し肝炎について相談したいができない患者さんをゼロにする事に取り組んでいます。

―最後に地域の方に一言お願い致します。

山田 治療が進歩して治る時代になっています。C型肝炎で心配事がありましたら、まず医療機関に相談してください。

荒瀬 非常に高い有効性・安全性を持った薬が次々と登場しています。C型肝炎ウイルスは肝臓だけの問題ではなく、実は全身に悪影響を及ぼすウイルスです。肝炎をきっかけにしてウイルスを除去すると全身の健康につながります。検査を受診していない人も含めて気軽に相談してください。

加川 肝炎にかかっていることを知らない方が多くいると思います、ぜひ肝炎検査を受けてもらいたいです。治癒した方も定期的に検査を受けてください。

―本日はありがとうございました。
 

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