文教大学 笠岡 誠一 教授 腸活ボーイ® 連載 Vol.4
今月のテーマ「免疫を高めるのは腸」
風邪をひくのはウイルスが体の中に入り込むからです。ウイルスなどの有害な物質を体に入れず、排除する働きを「免疫」といいます。有害物質を撃退しているのは免疫細胞で作られた「抗体」などです。そして、その免疫細胞が最も多い臓器は腸です。考えてみれば、食べ物の中には有害な物質が含まれている可能性があります。体にとって悪いものは撃退し、良いものは取り入れる、こんな判断を日々行っているのが腸なのです。腸の免疫力を高めることは全身の健康維持に重要なのです。
腸内に住む細菌は体にとっては異物です。排除すべきなのでしょうか。腸内細菌が全くいない実験用の動物がいます。この動物は免疫力が弱く、心臓の機能や基礎代謝が低いことがわかっています。腸内細菌は、ほどよく腸の免疫細胞を刺激することで免疫力を鍛えているのです。
アトピー性皮膚炎や喘息と、腸内細菌の構成比率に関係があるという考え方も出てきています。腸にパラサイト(共生)している細菌が、私達の体の調子を決めているのかもしれません。
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