感謝を込め駅前清掃 中海岸在住・加藤壮章（たけあき）さん
清掃で通行人を楽しませている加藤さん
ＮＰＯ法人一心一（いっしんよこいち）代表理事の加藤壮章さん（30歳・中海岸在住）が”ストリートｃｌｅａｎマン”として茅ヶ崎駅前で清掃活動を行っている。昨年11月頃から週３日、午後７時30分頃から始めている。
加藤さんは以前ディズニーランドで清掃員として働き「見る人を楽しませる清掃」を学んだ。そこで得た技術、楽しさを地元で生かす術を考えたのがきっかけとなった。茅ヶ崎駅前では朝業者が清掃を行っているが、夜になるとゴミが目立つことに気づき「人々に気持ち良く帰宅して欲しい」という思いで取り組んでいる。踊るように軽やかな清掃をして通行人に「面白い」と声を掛けられることも。「清掃して人も自分も楽しめ、街がきれいになる。皆に良いことなので続けられる」と話す加藤さん。
藤沢市出身で中学時代に不登校、引きこもりを経験した。だが、高校時代の恩師の「逃げるな」という言葉が心に響き、それまでの自分を変えるために行動し始めた。まず強くなりたい一心で高校卒業後自衛隊に入隊。戦車部隊で肉体、精神を鍛えた。４年後さらなる成長を求めて自衛隊を退き、１年８ヵ月をかけて徒歩で日本を一周した。この間、初対面にもかかわらず50軒ほどの家に泊めてもらい、人の優しさに感動した。何よりも出会った人々に感謝し、”おかげさま”で今の自分があるという。
その後ディズニーランドの清掃員を経て、現在は障害者施設で働く傍らＮＰＯ法人を立ち上げ精力的に「人への恩返し」をしている。「ひらめきで行動しています。でも行動に移すときは怖くて心配で仕方がない。勇気を持って一歩踏み出しています」。今後も清掃を通じて人との繋がりを大切にして活動していく。
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