口の中や手、足に現れる水疱性の発疹を症状とする手足口病が、首都圏を中心に猛威を振るっている。市内でも、感染者数は昨年の同時期に比べ約6倍増加するなど、国が定める警報レベルに。市や区内の小児科では、今後も流行が続く恐れがあるとして感染予防を呼びかけている。
手足口病は、口の中の粘膜や手、足などに現れる水疱性の発疹が特徴の急性ウイルス感染症。3日から5日の潜伏期間をおいて2㎜から3㎜の発疹が現れ、軽い発熱を伴う場合も。例年夏季に流行し、6歳以下の乳幼児に多く見られる。
今年、首都圏を中心に猛威を振るっている手足口病は、相模原市内でも7月に入り感染者数が徐々に増加。保健所の定める定点(医療機関)の週別感染報告数は、7月6日から12日の調査で4・80だったが、13日から19日では10・37となり、国が定める警報レベルの5・0を超えた。この数値は昨年の同時期に比べて約5〜6倍となり、感染者数が特に多かった2013年とほぼ同様の数値となっている。市保健所は「一昨年は近年でも感染者数が多い年だったが、今年も同じように推移しているので注意が必要」としている。
区内の小児科・藤野こどもクリニックにも、手足口病の患者が多く来院しているという。同クリニックの藤野宣之院長は「原因は定かではないが、今年は多い。特に5歳以下のお子様に多く見られます。集団生活の機会が少なくなる夏休み以降にはピークが過ぎるかもしれないが、それまでは流行が続く恐れもある」とし「手洗いうがいの励行や、人混みに行かないこと、大勢と極力接触しないことなども大切」としている。
市保健所によると、手足口病は感染した場合にワクチンは無く、通常は数日間のうちに自然に治るという。感染経路は咳などの飛沫(ひまつ)感染が主だが、接触感染や経口感染も見られる。体調が回復した後も2週間から4週間ほどは便からウイルスが排泄されることもあるので、排泄物の取り扱いには注意が必要としている。「例年、7月末から8月初旬にかけてピークを迎えます。手洗いの励行や マスクの着用など、しっかりと予防を」と呼びかけている。
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