東淵野辺の嶽之内自治会に所属する有志15人からなる「嶽之内みどりを守る会」(山口信郎代表)は11月28日、東淵野辺2丁目の市民緑地で行ってきた除草や柵の設置などの保全活動が評価され、茗渓会賞に輝いた。同賞は筑波大学およびその前身の東京教育大学の同窓会組織「一般社団法人茗渓会」が運営。全国の社会貢献活動などを対象に会員から推薦を募り、選考の上、特に優れた活動を毎年10件程度顕彰している。
同会は、2010年度に市が東淵野辺2丁目の土地約3272平方メートルを地権者と契約し、「東淵野辺2丁目市民緑地」として設置したことを受け結成。毎月2回の落ち葉の清掃や除草、柵の設置などを行ってきた。「昔ながらの自然を感じてほしい」(山口代表)という願いから、市民緑地内はコンクリート舗装などをせず、黒土にこだわる。散策路入り口付近の両端には、「地域に親しまれる場所になって欲しい」という思いを込め、230本のひまわりや500鉢のパンジーを会員が出費し毎年植栽している。訪れた人からは「きれいですね」「心が和みます」「ここを通るのを楽しみにしています」といった声が寄せられているという。
淵野辺東小の児童が協力いたずら防止に立て看板
今回の受賞では、淵野辺東小学校の児童が、同緑地を描いた絵とともに「私たちの『観察の森』を大切にしてください」「ひまわりを大事に育てています」と呼びかける立て看板も注目を集めた。60・70代が大半を占める同会において、未来を担う地域の子どもたちとともに活動を行った点が高く評価された。
市民緑地内には、冬期を除き5枚ほどの立て看板が設置されている。それぞれに同小の児童が描いた同緑地の絵を掲載。児童が協力し、毎年新しいものに変えている。
山口代表によれば、ひまわりやバンジーの植栽をはじめた当初、心ない人からひまわりの花を数本折られたり、花の株を抜かれる被害に悩まされたという。そこで同小学校を訪れ、「児童にひまわりの絵を描いてほしい」と依頼。子どもたちが保全を呼びかける立て看板の甲斐があってか、現在ではいたずら被害が無くなった。夏休み前の登下校では、きれいに咲いたひまわりを児童に見てもらえるようになり、近隣のグループホームの入所者も散歩を楽しんでいるという。
今回の受賞について山口代表は「思いもよらぬことで大変光栄」と喜びを示し、「これからも努力したい」と話した。
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