秦野市千村の寿湘ヶ丘老人ホームで8月23日、動物ふれあい訪問が行われた。活動犬6匹が目の前に現れると高齢者たちの表情は晴れやかに。抱いた小型犬に顔をうずめ「可愛いなぁ」と涙を浮かべる人もいた。
これは、殺処分対象の犬や猫を保護し譲渡するボランティア団体「いぬ・ねこ笑顔の会(内蔵成美佳代表)」と秦野市獣医師会(三嶽史雅樹会長)が協力して行っている活動。動物アレルギーなどに配慮して行われており、同会が県動物保護センター(平塚市土屋)から引き取って愛情を注ぎしつけされた保護犬たちも活躍している。
近年、高齢の飼い主が福祉施設へ入居する際、新たな飼い主が決まらずに動物保護センターに収容されるペットが増えており、同会は「犬や猫への理解を図り一緒に入居できる働きかけをしよう」と2年前からこの訪問を始めたという。
また、みかん動物病院代表取締役・獣医師の福原美千加氏が秦野市獣医師会に働きかけ、1年前から安全な訪問活動のため獣医師が必ず同伴することにしている。(公社)日本動物病院福祉協会の訪問活動を参考に、犬の健康チェックを行って病気の感染や犬の爪による怪我がないよう十分注意しているという。
8月19日には、同獣医師会がアニマルセラピー講習会も開催し、愛犬と共に訪問ボランティアに参加したい希望者や高齢者福祉施設の職員など25人が参加。講師の千葉陽子獣医師が活動時の注意点や、活動に参加する犬の適性を見極める事の重要性などを伝えた。
市内ではほかにエクセルシオール秦野(今泉)でこの活動が行われており、近々、はだの松寿苑(戸川)でも実施される予定。アプルール秦野(戸川)のようにペットと共に入居できる施設は少数となっている。
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