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場外馬券場計画に反対 相模原駅前自治会長 手塚 淳氏

公開:2014年2月6日

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対象の商業ビル(1〜3階はパチンコ店、4・5階部分に予定)
対象の商業ビル(1〜3階はパチンコ店、4・5階部分に予定)

 弊紙1月16日号で「JR相模原駅南口そば 場外馬券場計画が浮上」と題し、地方競馬を扱う場外馬券場(場外車券場含む)の設置計画を報道した。ビル所有者と同駅南口周辺商店街の連合組織「相模原駅周辺商店街連合会」(浦上裕史会長)は経済効果に加え、施設が会員制であり、警備員を配置する計画のため、「治安や教育上、問題がない」と賛成の意向。事業主の「ジョイホース横浜」(横浜市)側は、近隣商店街や自治会へ毎年環境整備費を支払うことにも言及。これによって「駅前の街路灯のLED化や防犯カメラの設置、災害時の備蓄品の確保といった費用の捻出が期待できる」(浦上会長)という声もある。一方で周辺の自治会は反対の立場。弊紙では該当の商業ビルがある「相模原駅前自治会」の手塚淳会長に今回の計画に対する自治会の考えや対応について聞いた。

Q1・今回の計画について、相模原駅前自治会はどのように考え、どのような対応を取られましたか。

 「対象の商業ビルには、2006年にも相模原東商店街協同組合(当時)から、会員制の場外車券場を誘致したいとの申し入れがありました。その際には、桜木町にある場外車券場への見学会参加、計画概要の説明会などを経て、当自治会役員会において反対することを決定し、同意することを断った経緯があります。08年には、中央4丁目のアイワールドセンタープラザの3階に会員制の場外車券場の開設計画もありましたが、住民の反対により中止となっています。今回は昨年の11月1日に(株)ジョイホース横浜の内田秀三代表取締役並びに浦上裕史会長から相模原4丁目の商業ビルへの出店について、駅周辺7自治会(3200世帯)の同意の取りまとめを依頼されました。これを受け、まず当自治会では、11月2日に役員会で検討を行いましたが、『7年前と同様に、マンションや戸建て住宅が集中しているこの住宅過密地域には、賭博施設は好ましくなく、教育上も問題があり、街のイメージにも良くない。横浜の桜木町の商業ビル街とは環境が大きく異なっている』との理由で同意できないとの決定に至りました。その後、他の6自治会の会長に対して、当自治会の決定に、ご理解・ご同意をして頂きたい旨、申し入れを行いました結果、ご理解・ご了承をして頂きました。浦上会長には11月11日にその旨を説明してお断りをしました」



Q2・2008年のアイワールド内での計画の際は、出店場所が近隣住民の日用品の買い物に利用できる店舗が望ましいという「近隣商業地域」の指定でした。一方、今回の場所は商業の利便を増進する「商業地域」であり、市が商業利用に力を入れる「商業地域形成事業区域」にも指定されている箇所という点で違いがありますが、その点についてはいかがお考えですか。

 「駅前地区は商業地域ではありますが実態は多くのマンションが林立し、多数の居住者が集中している生活地域であり、同意を求められている駅周辺7自治会の区域のうちでも商業地域はその一部であり、近隣商業地域や住宅地域も含まれています。自治会の主要な目的は、『地域住民の生活環境を守り、改善すること』であり、相模原駅前のような多数の生活者が居住している地域では、標記の施設は相応しい施設とは認められず受け入れられません」



Q3・ジョイホース側は、施設を会員制とすることや警備員の配置、周辺自治会や商店街への環境整備費の支払いなど、周辺の治安に配慮することにも言及しておりますが、その点についてはいかがでしょうか。

 「相模原駅周辺では、自治会、商店街、市役所、警察署の協力により、『相模原駅前地区環境浄化対策協議会』が組織され、毎月、環境浄化パトロールや防犯キャンペーンを行っております。駅周辺に、常に数人の警備員も配置されております。近年、大きな犯罪などは発生しておらず、安全・安心のまちづくりに努めております。商店街と自治会は地域の祭り・各種イベント・清掃活動・花植えなども、協力して行っています。したがって、自治会としては、そのような支援や援助を必要としていません。標記のような施設の誘致には賛成することはできません」



Q4・今後の相模原駅周辺のまちづくりの展望についてお聞かせください。

 「現在、相模原駅周辺の5つの商店街と3つの自治会連合会により『相模原駅周辺まちづくり推進連絡協議会』を組織して、まちづくりの勉強会や先駆的なまちづくりを行っている都市の視察研修などを行っております。また、明るい材料として数年後には、相模原駅周辺のまちづくりの障害になっていた、相模原駅北側に接している相模総合補給廠の一部返還(17ha)と共同使用地(35ha)の利用が実現します。防衛省によって、そのための準備工事が行われ、相模原市は共同使用地の利用(案)の検討などを行っています。今後のまちづくりについては、ここに魅力のある商業施設や楽しめる施設の誘致を行うと共に多くの市民が憩える場所にすることが肝要です。その場合にJR横浜線による分断を解消する工夫を行って、南北を一体化したまちづくりを行うことにより、相模原駅周辺の商店街の活性化に結び付けることが望まれます。また、そのことによって小田急多摩線の沿線の実現が進むことになると思われます」

「駅前には多数の居住者がいる」と手塚会長
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