市内高森在住の澤村啓之介さん(86)がこのほど俳句の本「よみもの 俳句の忘れもの」を上梓。市立図書館に寄贈した。
澤村さんは2007年に、当時の成瀬公民館の館長からの依頼で俳句の入門講座を開催。講座修了後に、生徒から続けてほしいとの声が多く寄せられたことから句会「鬼胡桃(おにぐるみ)俳句会」を立ち上げ、現在も月に1回句会を開催している。
今回出版した本は、生徒からの質問や作品の添削など、毎月開催する句会で気が付いたことなどをまとめ、以前から澤村さんが抱いてきた俳句への疑問をまとめたもの。心筋梗塞や脳梗塞などの大病を経験し、自身の年齢を考え、ライフワークとしてきた俳句の集大成をまとめ、生徒や後世に残したいと考えたという。昨年春から執筆をはじめ、コロナ禍でスケジュールが大幅に遅れるも、5月末に約1年3カ月かけて完成した。
同世代に向けて出版
澤村さんは東京都の出身。外資系の化学関連会社に勤務。現役時代から映像制作の趣味があり、見た人が考える一番身近な感情表現が俳句ではないかと考えるようになった。そこから俳句に興味を持ち、定年後からさまざまな句会に参加するようになった。その一つの句会で庭に咲いていた鬼胡桃を詠んだ句が評価されたことから、自身の句会に名付けた。「この本は俳句を上手に作るための専門書ではない。私と同世代の高齢者は、終戦後でしっかりとした日本語が学べなかった。そういう世代のために、俳句とは何か、日本語とはどういうものかをまとめたもの。同世代の人にわかってもらえればそれで満足」と笑顔で話す。
同書はA5判の358頁仕様。「日本語はどこから」に始まり、万葉集や枕草紙などの古典文学の解説、漢詩、現代俳句などを紐解き「俳句とは何か」という疑問に応える内容になっている。また同書は販売はしていないが、図書館で閲覧できる。
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