市内下糟屋の高部屋神社が9月7日、大磯町の照ヶ崎海岸で汐汲み神事を執り行った。
同神事は、平安時代から伝わるもので、廃仏毀釈で明治初頭に途切れていたが、2年前に氏子らが復活させた。
同神社に祭られている海の神・航海の神とされる「住吉三神」が、同海岸に上陸したと言われることから、同神社の例大祭に使う海水、浜砂、海藻(ホンダワラ)を採取する珍しい儀式。この日は所役を務める白装束の神社役員が海に入り、海水、海藻、浜砂の順に採取し、浜に設置した祭壇に奉納した。
採取した海水は来年1月半ばの防火週間に地元の消防団が各家をまわり、海水を「鎮火水」として建物に撒き、火災の防止を祈願。海藻は神社の鳥居などのしめ縄にぶらさげて飾られる。
例大祭で浜砂撒き
9月15日、同神社で秋の例大祭が行われ、式典前に汐汲み神事で採取した浜砂を、清めの塩の代わりに神社周辺に撒く「浜砂撒き神事」が行われた。
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