伊勢原市内の人身事故が11月15日現在で229件と昨年に比べて31件増加している。昨年は前年比で53件減らしたものの、再び増加に転じた。伊勢原警察署交通課の櫻井真巡査部長によると、特に目立つのは自転車の事故と高齢者が関わる事故で、高齢者が関わる事故は91件と人身事故全体の4割にのぼり、そのうちの7割が高齢者側に原因があるものだという。櫻井巡査部長は「一概には言えないが、高齢者施設や老人連合会などで昨年は交通安全教室などを積極的に行ってきたが、コロナ禍でできなくなったことも要因ではないか」と分析する。
また中・高校生や高齢者の自転車による事故も増加し、10月末までで50件にのぼり、昨年より18件増加。11月に入り、毎日のように自転車事故が発生しているという。原因には右側通行や歩道の通行など交通ルールを無視した運転が目立つほか、自転車同士の出会い頭の事故も多いという。「自転車も車両の仲間。ルールを守って周りを見て一人ひとりが状況判断し思いやりを持って運転してほしい」と呼び掛ける。さらに「事故を減らすため取締りも行うが、大事なのは教育。コロナ禍で小学校や企業の安全教室ができない状況が続いているので、家庭で保護者が交通ルールを教えてほしい。大人が見本になれば子どもも理解しやすいと思います」と話す。
薄暮の時間に事故多発
事故が起きやすい時間は夕方から夜8時位までの時間。薄暮の時間は歩行者と車両それぞれが互いの発見が遅れ、さらに夜間は歩行者に気がつきにくくなる。そのうえで櫻井巡査部長は反射材が有効だという。「反射材は靴に貼るものやキーホルダーなどさまざまな物があるので積極的に活用してほしい」と呼び掛ける。
高齢者交通事故多発地域に指定
伊勢原市は昨年から2年続けて県から高齢者交通事故多発地域に指定されている。「高齢者の事故を減らすのが重要課題」とし、啓発方法を工夫し、パトロールや見守り活動で交通安全を呼び掛けていくという。また「交通安全のために協力して頂いている団体も頼りになる存在。年末の街頭監視、ハンドルキーパーキャンペーンなどにご協力頂き感謝している。これからも協力して事故を減らせるよう努めていきたい」と話す。
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