中越地震と中越沖地震、2度の地震に見舞われた新潟県柏崎市北条(きたじょう)地区の地域団体が先月28日、29日と六会地区を訪れ、防災や街づくりに関して地域住民と情報交換を行った。
訪れたのは、北条地区コミュニティ振興協議会(江尻東磨会長・71)のメンバーら39人。29日には、天神町の自治会館を会場に、意見交換会を開催。江尻会長は、2度の震災を経て得た教訓、人と人との結びつきの大切さ、防災無線や避難所での生活など、実体験に基づいた講演を行った。
新潟県では04年10月に起きた中越地震の復興途中、07年7月に震度6強の地震が発生。この地震で死者15人、重軽傷者2316人、全壊1331棟を含む約4万3000棟が被害を受けた。柏崎刈羽原子力発電所による風評被害を経験するなか、江尻会長は軽妙な語り口で、生活再生について語った。
地域を一つにする具体策として、イベントの大切さをあげた他、地域の高齢者など災害弱者を助ける手段として、市とは別に独自の台帳を作成したことを紹介。台帳作りでは「プライバシーよりも命が大切」と説いてまわり、賛同を得たことや、防災無線では、山間地で聞こえにくい点は独自に中継基地を作り、今では防犯としても活用している、などと話した。
また、地域経済復興へ向け、高級料理店で使われる「北条つららなす」の商品化成功なども披露した。
六会地区では、中越沖地震を機に北上地区との交流が始まり、定期的に現地の米を購入するなど息の長い支援が続いている。
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