文化庁文化審議会は7月19日、「桔梗屋」の店蔵、主屋、文庫蔵の3件と「旧三觜八郎右衛門家住宅」の主屋、門、石塀の3件を、国の登録有形文化財(建造物)に登録するよう、文部科学大臣に答申した。
桔梗屋
「桔梗屋(藤沢市藤沢1の751の1他)」は、旧東海道藤沢宿で茶・紙問屋を営んだ旧家。藤沢の店蔵は、現在も支店として営業を続けている。土蔵造の店蔵は黒漆喰仕上げで、文庫蔵は近世にさかのぼる貴重な例となり、店蔵とともに東海道の旧宿場的雰囲気を伝えている。
現在、建物は使用されており、非公開。内部見学はできない。
旧三觜八郎右衛門家住宅
「旧三觜八郎右衛門家住宅(藤沢市羽鳥3の1039の1他)」は、代々羽鳥村の名主を務めた。13代八郎右衛門は、学制が布かれる以前に江戸から小笠原東陽を招き、郷学校「読書院」を開いた。東陽は1877年に三觜家の助力で、私立「耕餘塾」を新築。耕餘塾の敷地の一部は、藤沢市の史跡に指定されている。
現在、毎週水曜日と土曜日の午前10時から午後3時まで公開されている。
2カ所ともに、登録基準である「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録の対象となっている。
国登録有形文化財へは、文化庁からの通知があった時点で登録される。
市登録有形文化財5カ所、9件に
今回の登録で、藤沢市の登録有形文化財の建造物は、3カ所3件から、2カ所6件増え、5カ所9件となる予定。国全体では新たに173件が登録され、累計では9399件となる。
これまで藤沢市の登録有形文化財には、「旧近藤邸」「岩本楼ローマ風呂」「旧後藤医院鵠沼分院」の3カ所が登録されている。
登録有形文化財(建造物)とは、文化財保護法に基づき、建築後50年を経過している建物で、国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないもののいずれかの基準に当てはまるものが対象となる。
|
<PR>
藤沢版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|