シラス漁が3月11日に解禁され、江の島近海では「船びき網」の漁船が次々と漁に出始めている。
鵠沼で4代続く網元の「堀川網」(葉山一郎社長)は12日早朝6時ごろ、片瀬漁港から出航した。船に搭載した魚群探知機を注視しながら、港の沖合約2Km、水深15〜20mの海中にシラスの群れを発見。すぐに大きな赤いブイを海に投げて目印とすると、魚群を囲むように船を旋回させながら、100mのロープにつないだ網を下していった。広がった網を船で引き、漁師たちが力強く手繰り寄せると、網の中から無数のシラスが顔を出した。
次々と水揚げしたシラスはこの日、計約80kgに上った。「解禁してすぐの時季に、これだけ獲れるのは珍しい」と葉山社長。東日本大震災が発生した2011年も解禁直後が大漁だったが、津波の影響で十分に漁に出られず、臍を噛む日々が続いた。「これだけ獲れれば上等だよ」。5年ぶりの大漁に漁師たちの喜びもひとしおだ。
捕獲したシラスをバケツに移すと、ピンセットを使いながらほかの魚やごみを選別。新鮮で質の良いシラスだけを直売し、生シラスなどとしてその日のうちに飲食店で提供される。
堀川網によると、江の島近海のシラス漁は素早く何度も水揚げできる「一艘びき」で、「江の島のシラスは活きが良いと言われる」という。
|
<PR>
藤沢版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|