新しくなった便局前に立つ杉山さん（右）と杉野局長
昨年３月に惜しまれながら閉店した創業１００年超えの老舗「杉山豆腐店」。鵠沼海岸商店街の一角にあるその跡地に１月16日、鵠沼海岸郵便局（杉野直行局長）が移転開局した。
杉山豆腐店３代目店主だった杉山儀和さんは閉店後、土地の売却を考えていたという。そこへ声をかけたのが、同店の４軒隣にあった鵠沼海岸郵便局の移転先を探していた日本郵便（株）だった。
杉山さんは周囲の勧めもあり、思い出の詰まった地を同社に貸し、郵便局として地域のために役立てることを決断。この地への思いを聞いた大庭のミヤマ建設（株）が施工を申し出、晴れて開局の日を迎えた。
同郵便局はこれまでより窓口が１つ、ＡＴＭが１台増え、パーテーションで区切られた相談スペースも設置。明るくゆとりある雰囲気になった。建設中から期待の声が数多くあり、開局初日には見物に訪れる人もいたという。
杉山さんは、「先祖代々続いた地がこういう形で残りほっとしている」。新たな姿に生まれ変わった思い出の地を眺め、胸をなでおろした。
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