村岡公民館で開催されている料理教室「薬膳の会」が、4月で15周年を迎える。調理室では、古希を控えた講師の久野緋沙子さん(69・亀井野)がてきぱきと参加者の指導にあたっている。
「薬膳」とは、中医学の理論をベースに季節の食材や生薬を用いて病気にかからない身体づくりを目指す学問・料理法。久野さんは、日本人の体質に合った「日本型薬膳」を指導している。
喘息克服のために
薬膳との出合いは43歳のとき。藤沢市職員として市民病院や学校給食の栄養士を務めていたが、重度の喘息を発症したのがきっかけだった。「木の根や葉で健康になるかしらと思って、最初は半信半疑。でも、50歳まで生きられるのかという不安でいっぱいで、健康になりたい一心だった」
村岡公民館で家庭料理の講師をしていた2002年に一度だけ実施した薬膳が職員や市民から好評を博した。有志が声を上げ翌年4月に同会が発足。「まさか指導者になるなんて思っていなかったので、慌てて学校に通い始めた」と笑う。
15年レシピを考案
会には、40〜80代の主婦が20人ほど市内各所から参加する。会員の高齢化や家族の介護で退会する人もいるが、発足当時から参加している人もいる。「ここに来ると久野先生や薬膳からエネルギーをもらえる」「薬膳のちょっとした知識が家族の健康管理に役立っていると思う」と会員ら。今では遠藤公民館や平塚でも薬膳教室を担当している。
レシピは毎回、久野さんがオリジナルを考案し、15年間同じものを利用したことは無いという。「皆さんから自分の生き方にエールを頂いている。15年も続けられたのは皆さんのおかげ。楽しみながら可能な限り、続けていきたい」と語る。
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