芸術を通じて子どもたちに戦争の悲惨さや平和の尊さを学んでもらおうと、西富の藤嶺学園藤沢中学校で先月26日、朗読鑑賞会が開かれた。同校約270人の生徒が、一流の音楽家らの演奏や戦争を題材にした作品の世界観に触れた。
演題は評論家、竹山道雄(1903─1984)が児童向けに執筆した「ビルマの竪琴」。星槎大学教授の伊藤玄二郎さんが原作をもとに脚本と演出を手掛けた。
物語の舞台は太平洋戦争終戦前後のビルマ(現ミャンマー)。戦闘で亡くなった日本人の鎮魂のために現地の僧侶となった、竪琴の名手の日本兵を描いている。
この日は上演に先立ち、特別来賓の駐日ミャンマー大使、トゥレイン・タン・ズィン氏があいさつ。「作品から戦争の悲惨さや平和を維持する大切さを学んでほしい。歴史を若い皆さんが知ることで両国の友好や絆がさらに深まるきっかけになれば」と呼び掛けた。
劇では有志の生徒13人も合唱で参加。作中で「荒城の月」や「埴生の宿」を歌いあげた。参加した3年生の大川佳さん(14)は「昔あった出来事を学べてよかった。平和の大切さを家族や友達にも伝えたい」と話した。
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