―生涯のうち、2人に1人が、がんにかかると言われる時代です。検診の大切さについて改めて教えて下さい。
「早期発見によって完治の可能性を高めること。検診の大切さはこれに尽きます。がん医療は有効な治療法や治療薬の開発で日々進歩しており、早期に発見し、適切な治療を行うことで完治するケースも増えています。ただ、早期のがんは自覚症状がないため、定期的な検診が不可欠。胃がん、大腸がん、乳がんなど、藤沢市では6つのがん検診を補助しているので、対象年齢に達した方はぜひ毎年受診していただきたいです」
―検診受診率は胃がんでわずか7%(2015年)、他市より高い肺がんでも45・7%(同)と半分以下にとどまっている現状があります。
「検診だけでなく、特定健診についても受診率向上は喫緊の課題です。特に健康への関心が薄い層に受診のメリットを丁寧に説明し、受診につなげることが重要だと考えています。藤沢市医師会では市民公開講座で検診の重要性を啓発したり、広報紙などで周知に努めています」
―その他、医師会としてがん検診についての新しい取り組みはありますか。
「今後、藤沢市では内視鏡検査(胃カメラ)による胃がん検診を導入する予定です。自己負担率など詳細は今後市と協議する方針ですが、従来のバリウム検査(胃透視検査)よりも発見の精度向上が期待できます」
―最後に市民に向けてメッセージを。
「がんは今や決して治らない病気ではありませんが、発見し治療しないと生命に関わる病気であることに変わりはありません。またがんは、検査を受けていれば必ず治るというものではありませんが、完治した方は皆、検査を受けて発見されています。そのがんを早期に発見するための手段ががん検診であり、生活習慣病を悪化させないための手段が健診なのです。病気で生活の質を落とさないためにも、積極的な受診を心がけていただけたらと思います」
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