響け、平和の音色――。
74年前、広島の原爆投下で被災した「被爆ピアノ」を使ったコンサートが9月29日(日)、鵠沼石上のカトリック藤沢教会で開かれる。戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えようと、有志の女性3人が企画した。「平和について今一度考える機会に」と来場を呼び掛けている。
被爆ピアノは爆心地から3Km圏内で原爆の爆風や熱戦にさらされた、奇跡的に戦禍を乗り越えたピアノ。広島市の調律師、矢川光則さんが修復し、これまで全国で演奏会が開かれている。
藤沢での公演は、戦争体験者の今満里子さん(92)=鵠沼松が岡=が発案。昨今の政治にまつわる報道から、国の行く末に危機感を持ったのがきっかけという。「昔のように国が変な方向に行っている気がして。(被爆ピアノの)演奏会なら間接的にでも原爆の恐ろしさを伝えられる」と知人2人と初企画した。
今さんは当時、空襲で目にした真っ赤に染まる空が今も脳裏に焼き付いて離れない。自身は偶然戦禍を免れたものの、「前線へ行く人だけでなく、残された家族も本当に辛い思いをする。戦争を知らない世代に、平和の尊さを考えるきっかけにしてほしい」と話す。
当日はピアニストの鮫島明子さんら3人が演奏するほか、矢川さんの講話もある。午前11時と午後2時開演の2回。全席自由で入場800円。
問い合わせは藤沢で被爆ピアノを聴く会代表の曽根和子さん【携帯電話】090・3400・4205へ。
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